『鬼滅の刃』柱稽古編「残り2話」突然発表に悲鳴も⁉️ 鎹鴉役「大物声優」も話題に

『鬼滅の刃 柱稽古編』(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

吾峠呼世晴さんの同名漫画を原作としたアニメ『鬼滅の刃 柱稽古編』第六話「鬼殺隊最強」が6月16日に放送された。

2024年5月12日から開始された同作だが、今回の放送後に「柱稽古編」が全八話であることに加え、第七話と最終話となる第八話は放送枠拡大となることを発表。第七話は40分、最終話は60分での放送となるという。

突然の「あと2話」の発表にSNSでは「10話までやると思った」「いよいよ佳境か」「もう終わりなの?」と悲しみや困惑の声が寄せられた。一方で「原作漫画では2巻分だった柱稽古をここまでやってくれて嬉しい」「拡大放送が楽しみすぎる」という前向きな声も多く寄せられている。

■「残り2話」で稽古も佳境に

この日放送された第六話「鬼殺隊最強」では、岩柱・悲鳴嶼行冥による、滝に打たれる修行、丸太を担ぐ修行、巨大な岩を一町先まで押す修行という過酷な稽古の模様が描かれた。どの隊士もこの難関はなかなかクリアできないようで、炭治郎は伊之助、善逸とともに稽古に挑んでいるが、同期組3人が久しぶりに揃い、苦しみながらも賑やかに稽古に励む様子が印象的な回となった。

また、料理が得意な炭治郎がおにぎりや魚の塩焼きなどを作り、みんなで食事を囲むという隊士同士の交流シーンも原作以上に細かく描かれていた。「同じ釜の飯を食う」という言葉の通り、対等な関係の隊士たちが本音を言い合うシーンは、炭治郎らもいつもより年相応に見えて安心するものだった。

この「柱稽古編」では、それぞれの柱の稽古を通して、炭治郎と他の隊士たちの違いが分かりやすく描かれている。

炭治郎は主人公のため、彼の目線で物語を追う視聴者には気付きにくいが、一般的な隊士から見たときに、炭治郎が異様な才能を持っており、さらに常人離れした努力ができる人物であることが分かる演出になっている。モブ隊士たちからすると、炭治郎はすでに手が届かない存在なのだ。

それもそのはず、炭治郎の成長速度は一般的な成長の枠から著しく逸脱している。そのことは、稽古の厳しさに耐えられず、今後後方支援に回ることに決めて修行から去っていった隊士たちの姿からも見てとれる。

思えば「柱稽古編」序盤の宇髄天元の稽古では稽古をサボりたがる隊士もおり、時透無一郎の稽古ではみんなで和やかに紙飛行機を飛ばしていた。描かれていないだけで、まだその序盤の稽古もクリアできていないままの隊士は数多くいるのだろう。

環境についていけない者は去っていき、その場所で頑張ることができ、成果を上げられる者だけが上の立場になっていく。少し現代社会にも通じるものがあるようで心が辛くなったのは筆者だけではないはずだ。

一方で本編では、徐々に鬼殺隊の本拠地を突き止めんとする鬼舞辻無惨と新しく上弦の肆となった鳴女の姿も描かれた。「決戦もいよいよ」といったところだろう。原作漫画以上に臨場感のある索敵の様子だけに、こうなっていたのか! と関心が集まった。

■まさかの中尾隆聖さんが鴉役に

さて、本編にあまり登場しないモブキャラに豪華なキャストが割り当てられることでも注目されている『鬼滅の刃』。今回は、鬼殺隊の隊員に1羽ずつ割り当てられている鎹鴉(かすがいがらす)の声優に注目が集まった。

これまで登場した鴉では、時透無一郎の鴉・銀子の声優を釘宮理恵さんが務めていたり、甘露寺蜜璃の鴉・麗を堀江由衣さんが務めていたり、名のない鴉でも速水奨さんや高木渉さんといったベテラン声優が鴉役としてクレジットされてきた。この回では、風柱・不死川実弥の弟である玄弥の鎹鴉が初登場。炭治郎が玄弥からアドバイスをもらっているとき、近くで炭治郎の鎹鴉と玄弥の鎹鴉が「シネ」「フン、オ前ガナ」と口ゲンカをしていたが、その声は『ドラゴンボールZ』のフリーザや『それいけ!アンパンマン』のばいきんまん、『BLEACH』の涅マユリなどの声で知られる中尾隆聖さんのものだった。

エンディングでクレジットに登場した意外すぎる大物声優の名前にSNSは騒然。「中尾隆聖」がトレンド入りする事態となった。ちなみにこの玄弥の鎹鴉の名前は公式ファンブック『鬼殺隊見聞録・弐』にて榛(はしばみ)だと判明しており、アニメ1期では最終選別後の玄弥に「どうでもいいんだよ鴉なんて!」と払いのけられていた不憫な鴉。声優を知るともっともっとその声が聞きたくなってしまう。なお、榛は炭治郎の鎹鴉と不仲だという設定もある。残り2話だとさすがに望み薄かもしれないが、アニオリ展開で鎹鴉同士の交流もぜひ見てみたいものだ。

次回放送される第七話「岩柱・悲鳴嶼行冥」では、これまで活躍シーンの少なかった岩柱の悲鳴嶼にようやくスポットが当たりそう。見た目は怖いが心優しく悲しい過去を持つ彼の姿にファンは急増しそうだ。

© 株式会社双葉社