いよいよ新紙幣が発行!「諭吉」に慣れてるのに、なぜ紙幣を新しくするの?

20年ぶりとなる新紙幣の発行が、目前に迫りました。新しく発行される紙幣の素朴な疑問について、ファイナンシャルプランナーの川手康義さんがお答えします。

20年ぶりとなる新紙幣の発行が、目前に迫りました。新しく発行される紙幣の素朴な疑問について、ファイナンシャルプランナーの川手康義さんがお答えします。

Q. なぜ、紙幣を新しくするの?

「一万円札といえば、『(福沢)諭吉』というイメージです。これまでのお札に慣れているのに、なぜ紙幣を新しくするのでしょうか?」

A. 偽造防止と、目の不自由な方や外国人にも分かりやすいユニバーサルデザインの向上が主な目的です

紙幣を新しくするのは、偽造防止とユニバーサルデザインの向上が主な目的です。 これまでも紙幣は約20年ごとに刷新されており、現在の紙幣は2004年に発行が開始されました。 前回の発行から印刷技術は大幅な進歩を遂げており、新紙幣では3Dホログラム(画像が立体的に回転する技術)や高精細すき入れ(すかし)といった、これまでの紙幣よりさらに偽造しにくい技術が用いられています。 また、額面数字の大型化や、旧紙幣では全ての券種で左下と右下に配置していた識別マークを、新紙幣では券種ごとに配置を変えるなど、目の不自由な方や外国人にも分かりやすいユニバーサルデザインを取り入れました。

2024年7月3日から発行される新紙幣(出典:国立印刷局)

なお、新しい一万円札には日本近代社会の創造者として知られる「渋沢栄一」、新しい五千円札には女性の地位向上と女子高等教育に尽力した「津田梅子」、新しい千円札には近代日本医学の父とされる「北里柴三郎」の肖像が採用されています。 〈参考〉国立印刷局

川手 康義プロフィール

CFP・1級FP技能士。製薬会社に勤務し、お金にも詳しいMR(医薬情報担当者)として活躍。日本FP協会に所属しており、協会会員向けの研修会や一般の方へのセミナーの企画・運営活動にもボランティアとしてかかわる。 (文:川手 康義(ファイナンシャルプランナー))

© 株式会社オールアバウト