「アンメット」主演の杉咲花がクランクアップ。「面白がってやってのけるこのチームが、むちゃくちゃ格好良かったです」

フジテレビ系の連続ドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」(月曜午後10:00=関西テレビ制作)が、本日6月24日に最終回を迎える。この度、全撮影が終了し、主演の杉咲花もクランクアップを迎えた。

「アンメット ある脳外科医の日記」は、“記憶障害の脳外科医”という主人公の川内ミヤビ(杉咲)が、目の前の患者を全力で救い、自分自身も再生していく医療ヒューマンドラマ。

座長として全身全霊で向き合ってきた杉咲。最後のシーンを撮り終え、「ミヤビ役、杉咲花さん、オールアップです!」の声がかかり、花束を贈られると、その場にいた全員から盛大な拍手がおくられた。最後のあいさつを求められた杉咲は、感極まって腕で顔を覆う。そして、一言一言、大切に言葉を紡ぎながら、撮影開始当初の思いや、キャスト・スタッフへの感謝、「アンメット」への思いを明かし始める。

「今までいろいろな経験をさせてもらってきて、全部かけがいのない思い出なのですが、心のどこかで、もどかしさとか口惜しさを感じてきたことが、『アンメット』に関わって報われたような気持ちでした。関わる人たちが、アイデアと体力を振り絞って、そして愛情を注ぎ続けたら、こんなに最高なドラマが出来上がるんだって、毎日が誇らしかったです」と笑顔を浮かべる。

続けて「これまで、皆さんもいろいろな仕事や経験をされてきたと思いますが、心がすり減ることとか、はらわたが煮えくり返るくらいやり場のない気持ちになることがあって…。そういう経験をしなくても人は学べるし、成長できると思っていました。だからこの現場では、誰1人置き去りにしたくなかったし、誰もが居場所を見つけられて、この日々を愛せて、自分よりも年下のスタッフさんも多い中で、もうちょっとこの仕事を続けてみようとか、この仕事を選んでよかったと思ってもらえたら、そんな現場になったらいいなと思っていました」と心境を吐露。

さらに、かたくなに、ドラマを選んでこなかったという若葉のことに触れて「若葉(竜也)くんが出演を決めてくれて、過去のどの出演作よりも、輝いてほしいと思っていたし、今までで一番記憶に焼き付く現場になってほしいと思っていました」と、自身の思いを明かした。加えて「自分の中にある夢がかなったかは分からないですけど、今の自分にできることはすべて注いだつもりで、やり残したことはないと思っています。未熟な姿もたくさん見せてしまい、心配をおかけしたかと思いますが、現場に来ると、絶対に手を抜かない皆さんがいて、どんなに過酷な状況でも、面白がってやってのけるこのチームが、むちゃくちゃ格好良かったです。1人1人が、自分の仕事に意味を見いだしている姿に、この現場だったら、どこまでもいけると思っていました。そんな皆さまの姿を特等席で見つめながら過ごせた日々が幸せでした。また、皆さんに会いたいです。ありがとうございました!」と感謝を述べた。

最終回。ミヤビが激しい頭痛に襲われ倒れた。検査の結果、再発が認められ、このまま症状が進めば意識障害が出る可能性も高い。脳梗塞が完成して命に関わるのも時間の問題という切迫した状況に。丘陵セントラル病院の脳外科医・三瓶(若葉)は、すでに数時間しか記憶がもたなくなっているミヤビに、これ以上症状が進行するようなら、手術を任せてほしいと伝えるが、ミヤビの意思は固く、やはり手術はしないという。あきらめきれない三瓶は、限られた時間でノーマンズランドの0.5㎜以下の血管を吻合(ふんごう)できるよう練習に没頭。しかし、ミヤビの気持ちを察した看護師長の津幡玲子(吉瀬美智子)から、「彼女が望んでいることをしてあげて」と言われ、あることを決意する。

過去2年間の記憶を失い、今日のことも明日には忘れてしまう。記憶障害という重い障害を抱えながらも、毎日つづる日記を頼りに明るく前向きに生き、多くの患者に寄り添ってきたミヤビ。彼女の今日はまた、明日につながらなくなってしまうのか。命の危機にひんするミヤビと、彼女を救おうとする三瓶。2人を待ち受ける未来とは。

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