福島U、今季2度目の3連勝 寺田監督の誕生日に花添える

【福島―FC大阪】後半11分、先制のヘディングシュートを決め、仲間と喜ぶ福島のMF吉永(中央)=とうほう・みんなのスタジアム

 サッカーJ3第18節ー。福島ユナイテッドFCは23日、ホームのとうほう・みんなのスタジアムでFC大阪と対戦、2―0で勝利し、今季2度目の3連勝を飾った。通算成績は9勝2分け7敗で、順位は二つ上がり3位となった。福島は次戦の29日、アウェーのミクニワールドスタジアム北九州(北九州市)で12位ギラヴァンツ北九州と対戦する。午後6時開始予定。

 【評】福島が劣勢を打破して勝利した。前半は相手のハイプレスの術中にはまり、ボールを前線につなげられず、シュート数がわずか1本に終わった。後半開始からMF吉永を前線に投入。その吉永が後半11分に得点し、一気に流れを引き寄せると、2分後にはFW塩浜が追加点を挙げ、少ないチャンスを生かした。(佐藤智哉)

 流れ呼ぶ吉永、先制弾

 福島の勝利を呼び込んだのは、今季3試合目出場の吉永大志(JFAアカデミー福島出身)だった。後半から出場し、ヘディングシュートを決めて先制点をもたらした。寺田周平監督の49歳の誕生日を勝利で祝う形となり「花を添えられて良かった」と笑みがこぼれた。

 昨季は33試合に出場した在籍6年目の吉永だが、今季は寺田監督が就任し、新たなチームスタイルに合わせられず、出場機会に恵まれなかった。「中盤に実力のある選手も入ってきて、自分の特徴を出して順応することができなかった」。足元を見つめ、自分の役割を模索する日々だった。

 活路を見い出したのが自信のある走力だ。「相手の裏に走ったり、相手の守備をかき回す部分が評価してもらえるようになったと思う」。開幕から3カ月以上過ぎた6月9日の八戸戦で今季初出場を果たすと、この日のFC大阪戦では果敢にゴール前に飛び込み得点。「走力を生かしてかき回した結果だ」と自らの価値を結果で示して見せた。

 出場機会をつかみ出した中で、チームも上位に浮上した。吉永は「これからも自分の持ち味を続けて出していきたい」と頼もしかった。(佐藤智哉)

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