ムーアOC指揮下でのプレーに期待を寄せ、イーグルスでのキャリア継続を熱望するTEゴーダート

フィラデルフィア・イーグルスのダラス・ゴーダート【AP Photo/Matt Rourke】

フィラデルフィア・イーグルスのタイトエンド(TE)ダラス・ゴーダートはこの上なく一貫している。

キャリア7年目を迎えるゴーダートは2019年から毎シーズン、46回以上のキャッチを記録しているが、その数が59回を上回ったことはない。また、6年にわたるキャリアで毎年、少なくとも3回のタッチダウンを決めているものの、キャリアハイはわずか5回で、これはNFLでの2シーズン目に達成したものだ。さらに、1シーズンあたりのレシーブヤードが850ヤードを上回ったことがない一方で、キャリア2年目から毎年、500ヤード超えを達成している。

しかしながら、一貫性があれば偉大というわけではない。ゴーダートは今季、新しい指揮官の下で飛躍を遂げることを目指している。

現地22日(土)、『Philadelphia Inquirer(フィラデルフィア・インクワイアラー)』のジェフ・ネイバーグの取材に応じたゴーダートは、これまでの攻撃コーディネーター(OC)よりもタイトエンドを重視してくれるはずだと考えているケレン・ムーア新OCの下で取り組めることに興奮している様子を見せた。

「彼はオフェンスを理にかなったものにするという点で素晴らしい仕事をしてくれているし、俺たちは全体を通してリードやさまざまなことを変えてきた」とゴーダートは話している。「タイトエンドにとって有利に働く気がする。クイックプレーが少し増えたり、キャリア初期にやっていたけど最近はあまりやっていなかったピボットやスティックが再び取り入れられたりしてね」

「タイドエンドをどうやって起用するのかが楽しみだし、タイトエンドがオフェンスで重要な役割を担って試合に勝つのに貢献できると彼が感じているのにもワクワクする」

2023年、負傷者が相次いでいたロサンゼルス・チャージャーズは、ムーアがOCとして指揮を執る中でタイトエンドよりもワイドレシーバー(WR)キーナン・アレンやランニングバック(RB)オースチン・エイケラーに重きを置いていたものの、TEジェラルド・エバレットはレシーブ51回でチーム内2位タイにつけ、TEドナルド・パーハムはレシーブ27回で285ヤード、タッチダウン4回とキャリア最高のシーズンを謳歌した。

イーグルスにはプレーメーカーが充実している――これについてムーアは全体的に“微調整”すると約束している――ことを踏まえると、ムーアOCがゴーダート、グラント・カルカテラ、C.J.ウゾマー、アルバート・オクウェンブナムをどのように起用するかは不明だが、ゴーダートには考えがあるようだ。

ゴーダートはネイバーグに対し、冗談をまじえて「(相手ディフェンスが)1年を通して、A.J.(ブラウン)とスミッティ(デボンタ・スミス)をダブルカバーして、セイクワン(バークリー)を警戒してくれることを期待している。そうすれば、俺は試合中ずっと中央を自由に走れるからね」と話している。

2023年シーズンに前腕の骨折で3試合を欠場し、それまでにも度々、ケガで短期離脱を繰り返してきたゴーダートは、やや危うい状態で29歳のシーズンを迎えようとしている。2021年に4年の契約延長に合意したゴーダートにはまだ1年、契約が残っているとはいえ、2025年には保証された金額がなく、ジェネラルマネジャー(GM)ハウイー・ローズマンの裁量に左右されやすい状況に置かれている。

ゴーダートはムーアOCたちとの目先の将来に期待を寄せる一方で、イーグルスでの長期的な地位については“あまり心配していない”と主張。

「フィラデルフィアにいるのが大好きだ」と語ったゴーダートはこう続けた。「全力を尽くして、結果は成り行きに任せるつもりだ」

「俺の全盛期はまだ訪れていない気がする」

【RA】

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