逃亡中の指名手配犯、警察官を猟犬で傷害=韓国

逃亡中の指名手配犯が警察官を自宅に誘い込み、猟犬を解放して警察官にけがをさせる事件が発生した。

23日、韓国法曹界の関係者によると、大邱地裁のキム・ムンソン部長判事は4月、公務執行妨害と傷害の容疑で起訴されたA被告(32)に対し、懲役10か月、執行猶予2年、および160時間の社会奉仕を命じた。

3月16日、A氏は自分を逮捕しようとした大邱警察庁の警察官B氏(43)を自宅に誘い込んだ後、飼っていた猟犬3匹を解放し、B氏にけがを負わせた疑いが持たれている。

B氏は事件当日の午後8時50分ごろ、道路でバイクを運転していたA氏が指名手配中であることを車両番号の照会を通じて確認した。その後、約30分間の追跡の末、A氏の自宅前で彼を捕らえ、逮捕状を執行しようとした。逮捕状は、死刑、懲役、禁錮、または拘留などの刑を受けた者が逃亡した場合に、その人を拘束するために発行される。

しかし、A氏が「着替えをさせてほしい」と要求したため、B氏は同僚と共にA氏の家に入った。家に入ると、A氏は突然「犬を放さなければならない」と言い、倉庫のドアを開けて猟犬3匹を解放した。その結果、B氏は犬に左太ももをかまれるけがを負った。

検察は、A氏が警察官の正当な職務を妨害し、故意に犬にかませてけがをさせたとして、彼を起訴した。

キム判事は、「国家の法秩序の確立と公権力の実効性の確保のためには、厳しい責任を問う必要がある」と述べ、「犯行の経緯と内容から、被告人の罪は軽くなく、被害者からの許しも得られなかった」と判決を下した。

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