「車が止まり、子猫たちがポイっと捨てられました」 黒子猫2匹をNPO保護猫団体が保護

道路脇に捨てられた子猫兄弟。もう1匹も大きくなっています(hinatabocco提供、以下同)

外猫の出産シーズンになると、保護猫団体には子猫や母猫の保護依頼が相次ぎます。愛知県一宮市で保護猫活動をしているNPO法人hinatabocco(@hinatabocco_k)のもとには、毎日のように保護依頼や相談が来るそう。

最近保護した猫たちのお話を伺うと、次の衝撃的な言葉が返ってきました。

「走行中の車が急に止まり、子猫兄弟が道路脇にポイっと捨てられました。競馬場の関係者の方が目撃し、連絡をいただき保護しました。警察にも連絡しました」(hinatabocco、以下同)

捨てられた黒猫兄弟は元気に成長しているとのことで一安心ですが、こうした保護依頼が連日寄せられており、hinataboccoのメンバーの心が休まることはありません。(取材・文:辻ひかり)

へその緒がついた状態で遺棄された乳飲み子4匹も保護、元気に成長中

母猫3匹と子猫12匹が肩を寄せ合い暮らしていました。危ないのでみんな保護されました

へその緒がついた状態で捨てられていた乳飲み子たちも…

子猫兄弟が捨てられた道路の近くには競馬場があります。その厩舎内でもシャム柄の子猫3匹を保護しました。

「昔から厩舎に遺棄をしていく人が後を絶ちません!この子達もそうなのかもしれません」

最近保護した子猫たちは、ほかにもまだまだいます。

「とある場所で、母猫3匹と子猫12匹で暮らしていました。毎日トラックの出入りも激しく危険です。母猫も子猫も全員保護しました」

この場所だけで15匹も保護したとのことです。ほかの場所では、へその緒がついた状態で捨てられていた乳飲み子4匹も保護しました。現在は元気に成長しており、譲渡会などで里親さんを募集中とのことです。

「保護やTNRをしても次から次へと保護依頼がきます」

このように同団体のもとには連日のように保護依頼が入ってくるそうです。一般の人からは毎日3、4件ほど、「会社の敷地内に猫がいるから保護してほしい」という企業からの依頼も来るといいます。ミルクボランティアさんや預かりボランティアさんなども含めて30人ほどのメンバーが活動していますが、猫の手も借りたいほどでしょう。

同団体は猫の保護だけでなく、拠点である愛知県一宮市とその近郊で外猫のTNR(不妊去勢手術を施し元に戻す活動)も行っています。しかし、どんなに熱心に活動していても追いつかないのが現状です。

「保護やTNRをしても次から次へと保護依頼が来ます。頭を抱えていますが、それぞれが大切な命です。メンバー全員が一生懸命、猫達を助けようと頑張っています。また、この時期はどこの団体様も大変だと思います。行政からの援護を待っています」

保護した猫たちは譲渡会などを通じて里親さんを探していきます。

「大切な命を守り譲渡で繋げていくhinataboccoの命を守る活動を応援していただけると嬉しいです。たくさんの方に譲渡会に来ていただき保護猫達のことを知っていただきたいと思います。素敵な出会いをみんな待っています」

直近では、一宮市民会館の大会議場で6月30日と7月13日の12時から15時まで譲渡会を開催する予定です。猫を飼いたいという人に保護猫という選択肢が広まりますように!

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