2026年から指定野菜になる【ブロッコリー】のポテンシャルがスゴい! 豊富な栄養素からバズりレシピまで

日々の食卓やお弁当を彩ってくれるブロッコリー。国民の生活に重要だとして国が位置づける「指定野菜」の1つに加わることが決まりました。農林水産省が2026年度から適用します。実は、指定野菜に新たな仲間が加わるのは、およそ50年ぶりなんです。今回はそんな注目の野菜、ブロッコリーについて深掘りします。

そもそも「指定野菜」って何?

「指定野菜」とは、国が消費量の多い野菜を国民生活上の重要性が高い品目として位置づける制度です。これまでに、キャベツやだいこんなど、14品目の野菜が指定されています。ここに2026年度から、ブロッコリーも加わることになったんです。1974年にじゃがいもが追加されて以来、実におよそ半世紀ぶり!

それはブロッコリーの消費量が、野菜全般の中でも際立って増えているからなんです。 農水省によると、ブロッコリーの2021年の出荷量は15万5500トンで、2011年の11万5300トンから3割以上増加。20年前の2001年は7万5500トンだったので、実に2倍以上となっていて、多くの野菜が横ばいのなか、かなり勢いがあることがわかります。

栄養たっぷりで食べ応えがあり、近年の健康志向も追い風になっているようです。筋トレに励む人や、ダイエットに勤しんでいる人が好んで選ぶ食材のひとつです。

指定野菜になると、何が変わるの?

ブロッコリーは価格変動の激しい野菜で、3倍以上になることもあるそう。我が家でも税抜きで200円を切ったら狙って買っています。指定野菜になると、価格が下落したときなど国が農家に補助金を出して生産量を確保するため、価格も生産量も安定するメリットがあります。

ブロッコリーってどんな野菜?

ブロッコリーはアブラナ科の野菜のひとつでキャベツの仲間。原産地は地中海沿岸といわれています。日本へは明治時代に導入されましたが、本格的に需要が伸びたのは1980年代からと、結構最近です。私たちが普段食べているのはブロッコリーの花が咲く前の蕾(つぼみ)と茎の部分。ブロッコリーは収穫せずに置いておくと、小さな黄色い花をたくさん咲かせます。花が咲いてしまうと野菜としての品質は落ちてしまいます。

寒い季節のイメージがある野菜ですが、現在は品種改良が進み、一年を通じて国産のブロッコリーが出回っています。豊富な栄養素が紫外線対策の強い味方になってくれるため、夏こそ積極的にとりたい野菜です。

ブロッコリーの2つの魅力

魅力① 栄養価が高く、ビタミンCはレモンより豊富!

ブロッコリー100g(生)に含まれる主な栄養素は以下の通り。低カロリーで高タンパクなうえ、多くの栄養素がバランスよく含まれています。

◆ブロッコリー(生)100gあたり

エネルギー 37kcal

たんぱく質 5.4g

脂質 0.6g

炭水化物 6.6g

食物繊維 5.1g

カリウム 460mg

ビタミンA(βカロテン当量)900μg

ビタミンC 140mg

ビタミンK 210μg

カリウム 460mg

※参照:「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

鼻やのどなどの粘膜を健康に保つ助けとなるβ-カロテンや、免疫機能を整え、肌を健康的に保つうえで有効に作用するビタミンCが豊富に含まれています。ちなみに、レモン100gあたりのビタミンCは100mgなのに対し、ブロッコリーは100gあたり140mg! ブロッコリーの房(つぼみ)部分はもちろんのこと、茎(芯)部分にもビタミンCは多く含まれているので、捨てずに調理することをおすすめします。

鉄分をはじめ、ミネラルも豊富に含みます。DNAの合成に関わる葉酸も含んでいます。葉酸は、細胞の新生に重要な役割を担うため、妊娠の可能性のある女性や妊婦さんにはとくに重要とされています。

また最近注目されているのが、抗酸化作用があるといわれる成分「スルフォラファン」。この成分は解毒作用を高め、有害物質を体外に排出させると言われていて、生活習慣病やがんの予防に効果的であると期待されています。

魅力② 手軽に調理できて、使えるメニューの幅が広い!

サラダや和え物、炒め物、シチューやスープ、煮物など幅広いメニューに使いやすく、毎日でもとり入れやすいところが魅力。また、茹でる、蒸す、炒める、焼く、漬ける、揚げるetc.調理方法や部位によって食感や風味の違いを楽しめます。

肉と合わせてヘルシーかつ栄養価の高いメインのおかずとしても、付け合わせ野菜としても華を添えてくれる使い勝手の良さに、年々出荷量が伸びているということも納得です。

おいしいブロッコリーを選ぶポイント

ポイント① つぼみが密集していて、締まっているか

上から見たときに、つぼみがぎゅっと密集しているものを選びましょう。また、全体的に濃い緑色のものがおすすめです。つぼみに黄色い花が咲き始めているものは、収穫されてから時間がたっているので、鮮度と風味が劣ります。

ポイント② 茎にキズがなく、ツヤがあるか

茎がしっかりと太く、ツヤがあるものがおいしいです。キズや変色がないかもチェックしましょう。

ポイント③ 切り口がみずみずしく、“す”が入っていないか

切り口が黒ずんでいたり、変色しているものは避けましょう。また、“す”と呼ばれる亀裂が入っていないかも確認します。

参考:

子どものツボにハマると噂の【ハッシュドブロッコリー】を作ってみよう!

普段はもっぱら“茹でてマヨネーズ”で、シンプルに食している我が家ですが、今回は少し前にバズっていた【ハッシュドブロッコリー】に挑戦。人気料理ブロガー山本ゆりさんの本家レシピや、気になるお料理ブログを参考に、家にあるものでアレンジしてみました。

材料(2〜3人分)

ブロッコリー…1株(150g~200g)

ハム…2枚

A ピザ用チーズ…30gぐらい

A 薄力粉…大さじ3ぐらい

A 顆粒コンソメ小さじ半分

A にんにくチューブ小さじ1

①ブロッコリーはよく洗い(ボウルに水を貼り、逆さにしてしばらく置いてからじゃぶじゃぶ)、房は細かくカット、茎は小さい角切りにします。

②耐熱容器にブロッコリーを入れて、500wで4分レンチン!

③あらみじん切りしたハムと、Aを入れて混ぜる。 余談ですが、チーズは神戸のチーズ屋さんが作った“かけちー”推しです。生でも焼いても食べられるから、超絶便利!

④フライパンに油(分量外)を大さじ1〜2熱し、③をスプーンで落とす。蓋をして弱〜中火で2〜3分焼く。

⑤蓋を取り、裏返して2〜3分焼く。表面がこんがり焼けたら完成!

お好みでケチャップを添えて。

さて実食。お味はというと「ポテトかと思った! 外はカリカリ、中はホクホクで美味しい!」と、高評価いただきました!

参考:

まとめ

ブロッコリーは食べ応えがあって、アレンジしやすくいろいろなメニューに使える便利な食材。我が家でも息子が食べられる数少ない野菜のひとつとして、かなりヘビロテしています。筋トレ民やダイエット民のSNSでよく見かけるのも納得。高タンパクで低カロリー、ビタミンやミネラルなど、身体に嬉しい栄養をたっぷり含んでいるのも魅力ですよね。 知れば知るほど魅力的なブロッコリー。筆者もインナービューティーを目指すべく、さらに取り入れたいと思います! 文/Ai Kano

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