巨人新助っ人野手ヘルナンデスは久々の大当たり?逆転2ランで窮地救い、超絶美技で観客魅了

ヘルナンデス(C)日刊ゲンダイ

これぞ「助っ人」──という働きだった。

巨人が昨23日のヤクルト戦に勝って連敗を2でストップ。お立ち台に上がったのは、1-0で迎えた三回に2点本塁打を放ったエリエ・ヘルナンデス(29)である。

チームは風雲急を告げていた。前日22日に12球団ワーストタイとなる今季12度目の零敗を喫して、ついに借金生活に突入。阿部慎之助監督はこの日、リーグ戦再開後7打数無安打の坂本勇人をスタメンから外し、三塁に回った主砲の岡本和真の代わりに捕手の大城卓三を990日ぶりに先発一塁で起用する荒療治に出た。

「坂本のスタメン落ちはこれまでのような休養ではなく不振が理由。聖域に手をつけた波紋は小さくなく、チームには試合前から異様な緊張感が漂った」とチーム関係者。しかも、予告先発として発表されていた今季5勝1敗の菅野智之が腰痛を発症して登板回避。急きょ、ドラフト5位新人の又木鉄平がプロ2度目の先発マウンドに上がるなど、「仮に試合を落とせば、ズルズルといきかねない危機感がベンチにもあったと思う」(同)。

ヘルナンデスは中堅の守備でも、1点差に追い上げられた五回1死一、二塁のピンチで、山田哲人の左中間への大飛球をフェンスに激突しながらジャンピングキャッチ。飛び出した走者を併殺に仕留め、巨人ファンの拍手と喝采を浴びた。

「打球に向かって何も考えずに突進した。勝利に貢献できてうれしい」

5月に入団して以来、打率.333で3番に定着。ハズレが多かった巨人の野手助っ人で久々の大当たりとなりそうだ。

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巨人の打線の低迷ぶりの原因について、「選手が委縮しているというか、ファーストストライクから積極的に打ちにいけない雰囲気がある」とは球団OB。いったい誰がその雰囲気を醸成しているのか。

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