離着陸調整担当の管制官配置へ 羽田衝突事故、再発防止で中間案

羽田空港で海上保安庁の航空機と衝突し、炎上する日航機=1月2日

 羽田空港で日航と海上保安庁の航空機が衝突した事故を受け、国土交通省は24日、有識者を交えた対策検討委員会の第7回会合を開いた。再発防止策として、離着陸調整を担当する管制官を新たに配置することや、滑走路に誤進入した際に警告音を出す仕組みを導入することなどを盛り込んだ中間とりまとめ案を公表した。

 中間まとめ案はこの他、管制官がパイロットに「ナンバー1(1番目)」などと離陸順を伝達する情報提供の再開を検討すべきだとした。滑走路進入許可と誤解された恐れがあるとして、事故後の緊急対策で当面見合わせていたが、パイロットへのヒアリングでは有益な情報として再開を望む声が上がっていた。

 国交省は中間まとめ案で盛り込まれた防止策を進めつつ、最終まとめや、運輸安全委員会が今後作成する調査報告書も基にさらなる対策を講じる方針。

 中間まとめ案はさらに、羽田や成田などの主要空港を対象に、管制官同士の調整業務を専属で行う担当を新設するよう求めた。

羽田空港での日航と海上保安庁の航空機衝突事故を受けた対策検討委員会の会合=24日午前、国交省

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