バレー男子五輪代表12人発表 注目のリベロは山本智大 「日本は世界一のリベロが2人」悩み抜いた指揮官 決断は「厳しいものだった」

 日本代表・山本智大

 日本バレーボール協会は24日、7月に開幕するパリ五輪の男子日本代表内定選手12人を発表した。石川祐希主将、高橋藍、西田有志ら主力メンバーが顔をそろえた。

 注目が集まっていたリベロは山本智大が選出された。フィリップ・ブラン監督は「リベロは最初に日本に来た時に言ったのは、日本は世界一のリベロを持つべきチームだと話した。今、日本には世界一のリベロが2人いる。多くの国が世界一のリベロがほしいと考えている中で、日本は五輪で1人に絞らないといけない。とても悩ましいところだった」と、悩み抜いた選考だったことを明かした。

 「(当初)山本はフローターサーブの対応や戦術面、小川がディグが課題だった。2人とも大きく上達した。VNLでは同じような出場機会を与え、2人とも強いリーダーシップでチームを勝利に導けることを示してくれた」と2人のここまでのパフォーマンスを評価した上で「1人に絞らないといけない状況で、現在世界は強いサーブ、スパイクを打ってくる。最終的に山本を選んだ。全体的なものをみて山本を選んだ。彼は五輪で活躍してくれる。五輪選考はこれで5回目だが、彼らの差はわずか。感情は厳しいものだった」と、説明した。

 指揮官は最後に「我々は歴史を作る。そしてメダルを取るためにゴールに向かって突き進むことを誓う。パリ五輪後にすべての人々が我々の戦いに誇りを持ってもらえることを期待している」と、誓った。

 山本は日本協会を通じて「日本のリベロが世界のトップということを示し、メダル獲得に向け自分の役割をしっかり全うしたいと思います。オリンピックではメダル獲得を目指し頑張ります」と、意気込みを示した。

 日本男子は現在開催中のネーションズリーグで1次リーグを9勝3敗で終え、世界ランク2位に浮上。26日に行われるパリ五輪1次リーグ組み合わせ抽選では開催国のフランス、世界ランク1位のポーランドとともに第1ポットに入ることが決まっている。同五輪では金メダルを獲得した1972年ミュンヘン五輪以来52年ぶりとなるメダル獲得を狙う。

 ◇メンバーは次の通り。

 ①OP西田有志

 ②MB小野寺太志

 ③S深津旭弘

 ④OP宮浦健人

 ⑤OH大塚達宣

 ⑥MB山内晶大

 ⑧S関田誠大

 ⑩MB高橋健太郎

 ⑫OH高橋藍

 ⑭OH石川祐希

 ⑮OH甲斐優斗

 ⑳L山本智大

 ※丸数字は背番号、OPはオポジット、MBはミドルブロッカー、Sはセッター、OHはアウトサイドヒッター、Lはリベロ

© 株式会社神戸新聞社