23年度の新規就農158人 非農家出身増える、和歌山県調査

 和歌山県は県内の新規就農者調査で、2023年度(23年5月~24年4月)は158人だったと発表した。形態別では非農家出身で就農した新規参入者が57人(36%)と最も多く、作物別では果樹が99人で6割を占めた。

 年齢65歳未満で、農業を主に年間150日以上従事する人を新規就農者として調べた。

 形態別では、新規参入者に次いで、農業法人などへの就農者が51人(32%)と多く、農家出身で他産業を離職後に就農したり、在宅兼業から就農したりしたUターン就農者44人(28%)、農家出身で高校や大学などを卒業してすぐに就農した新規学卒者が6人(4%)だった。

 新規参入者は前年度の42人から15人増えた一方で、新規学卒者は11人から5人減、Uターン就農者は48人から4人減った。

 地方別では有田53人(34%)、海草27人(17%)、那賀22人(14%)、日高20人(13%)、西牟婁16人(10%)、伊都15人(9%)、東牟婁5人(3%)と、日高地方以北が多かった。特に有田では農業法人等への就農者が35人と目立った。西牟婁はUターン就農者が11人とほとんどを占めた。

 作物別では果樹のほか、野菜43人(27%)、花き10人(6%)、その他6人(4%)。日高は果樹14人、野菜4人、花き1人、その他1人、西牟婁は果樹14人、野菜1人、その他1人、東牟婁は野菜5人だった。

 最近5年間の新規就農者は、19年度133人、20年度160人、21年度161人、22年度151人、23年度158人と、近年は150~160人くらいで推移している。

 県農林水産部経営支援課は「近年は新規参入者が増える傾向で、就農相談会を開催し、参加者が新規参入につながっている例もあり、一定の効果が出てきているように感じる。Uターン就農者や新規学卒者も増えるよう支援していきたい」としている。

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