インド経済、引き締めによる下振れリスクも 一部当局者が警戒

Swati Bhat

[ムンバイ 24日 ロイター] - インド準備銀行(中央銀行)の金融政策委員会の2人の外部委員は、インド経済の高い成長率を維持するためには利下げが必要だとの見解を示した。食品価格の急騰はこれまでのところインフレ圧力を高めていないと指摘した。

中銀は今月の政策会合で、主要政策金利のレポレートを6.50%に据え置いた。金融政策委員会のアシマ・ゴヤル氏とジャヤンス・バルマ氏は、25ベーシスポイント(bp)の利下げを主張した。

3人目の外部委員で据え置きに投票したシャシャンカ・ビデ氏は、政策を決定する上で成長見通しは「重要な検討事項」と指摘した。

こうした委員会メンバーの見解は、インフレ率が中銀目標の4%を上回って推移しているものの、インド経済の成長の勢いに対する懸念が一部当局者の間で高まっていることを示している。

バルマ氏は、金融政策は通常、3─5四半期のタイムラグを伴って効果が出るため、利上げは今年ではなく来年の経済成長に影響を与えると指摘した。

バルマ氏はロイターとのインタビューで、「2023/24年度の大半の期間において、23/24年度よりも24/25年度のことを心配していた。24/25年度に入った今、25/26年度のことをもっと心配している。23/24年度に見られた力強い成長は、こうした懸念を和らげるのにほとんど役立たない」と語った。

インド経済は23/24年度(23年4月─24年3月)に8.2%成長した。中銀は25年度には成長が7.2%に鈍化すると予想している。

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