伊藤忠商事ら、最新eVTOL型ドローン「W198」を用いた医療機器輸送に関する実証実験を実施。内浦湾をドローンが本邦初横断

日本では、2022年12月の改正航空法によりレベル4(有人地帯における目視外飛行)が解禁され、ドローンの活用領域が大きく拡大している。

また、医療機器はその性質から、輸送にあたって緊急性及び定時性の両方が求められる一方で、その物流を担うインフラ及び輸送人員の維持、並びに離島・山間・ BCP対応での安定供給が課題だ。

ドローンによって、全自動かつ高速で医療機器を搬送することは、このような社会課題に大きく寄与する可能性を秘めている。

今回の実証実験は、株式会社竹山(以下、竹山)、一般社団法人ドローン大学校(以下、ドローン大学校)を共同実施者、AIR WINGS合同会社(以下、AIR WINGS)を協力企業とした共同実験として実施した。

実験内容としては、伊藤忠商事が2022年3月に資本業務提携・販売代理店契約を締結したドイツのWingcopter GmbH社製のeVTOL型ドローン「W198」を使い、竹山が提供する急性期脳梗塞血栓回収に用いる医療機器等を輸送した。

また、室蘭市潮見公園(イタンキ浜)から茅部郡森町(森漁協)まで、陸路だと2時間以上かかる距離を、内浦湾を空路で横断することで、最短約28分で輸送することができた。

伊藤忠商事は経営方針「The Brand-new Deal~利は川下にあり~」を掲げ、社会の変化に伴い多様化する売り手・買い手・世間のニーズを捉え、川下を起点にビジネスを開拓・進化させ、事業領域を拡大を目指す。

今回の実証実験を通じて、高性能なeVTOL型ドローン「W198」を利用したドローン配送ネットワークの構築を進め、多様なニーズ・社会課題に対応したサービスの提供を目指していくとしている。

本プロジェクトにおける各社役割

輸送ルートイメージ

使用ドローン「W198」詳細

▶︎伊藤忠商事

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