【独自】「ゴルフ場やめることは全く想像していなかった」契約交わした前町長が取材に応じる 運営会社がゴルフ場用地を町から買い戻し外資系企業に転売しメガソーラー計画 町は県警に相談 宮城・加美町

3年前に宮城県加美町のゴルフ場の土地が外資系企業に転売され、メガソーラーを整備する計画が持ち上がっている問題です。当時町長だった猪股洋文氏がtbcの単独取材に応じ「転売されるとは知らなかった」などと説明しました。

猪股洋文前加美町長: 「ゴルフ場をやめることは全く想像していなかった。今回のことについては私も非常に驚いています。残念に思っています」

猪股洋文前加美町長は24日、tbcの単独取材に応じ当時の事情について明かしました。

この問題は、加美町の「やくらいサイズゴルフ倶楽部」の運営会社「チームトレイン」が、2021年4月に、町が所有していたゴルフ場の用地を9500万円で買い取り、町には伝えずその日のうちに4億円で外資系の企業に売却していたものです。

チームトレインは、ゴルフ場を続けるため土地を買い戻すと町に説明し、その後もゴルフ場継続の意向を伝えていました。

しかし、去年11月、ゴルフ場の営業を今年11月で終了し、跡地でメガソーラー事業を計画すると申し出たということです。

猪股前町長は、町が土地を売却したのはチームトレインと町が結んだ契約に基づくものだったと説明しました。

町が結んだ契約とは…

猪股洋文前加美町長: 「チームトレインからの求めに応じてゴルフ場を存続させるために、町が土地を(いったん)購入した」

ゴルフ場の土地はもともと運営会社が持っていましたが、経営不振を理由に2013年10月に一度町に売却していました。

猪股洋文前加美町長: 「社長から、いずれ経営を改善して買い戻したいということで、“買い戻し特約”付きの契約を締結した」

買い戻しの要求に応じて売却したもので、外資系企業に転売することは知らなかったということです。

猪股洋文前加美町長: 「買い戻し特約がつけられていたから、いずれはゴルフ場が買い戻しをするという前提。9500万円で買って9500万円で売るというのも契約に盛り込まれている。町としては拒否はできない。向こうが解除権を行使すれば、その求めに応じざるを得ない」

猪股前町長は「町としては適切な対応を取ってきた」と説明しています。

この件について加美町はチームトレインを刑事告発できるかどうか県警に相談しているということです。

「やくらいサイズゴルフ倶楽部」は、これまでのtbcの取材に対し「チームトレインの担当者がいないため答えられない」などと説明しています。

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