天皇陛下 日本文化の発信拠点「ジャパン・ハウス」訪問 皇后さまは体調考慮し休養

イギリスに到着した天皇陛下は、最初の視察先としてロンドン市内の日本文化を発信する「ジャパン・ハウス」を訪問されました。この日は、皇后さまの体調を考慮して、天皇陛下お一人で行事に臨まれました。

約15時間のフライトを経て、現地時間22日午後6時前にイギリスに到着された天皇皇后両陛下。今回のイギリス公式訪問は、8日間の日程で予定されています。両陛下は、出迎えた人々とにこやかに言葉をかわされました。

亡くなったエリザベス女王の国葬への参列以来、1年9か月ぶりとなった両陛下のご訪問。街は、歓迎ムードに包まれていました。

宿泊先のホテルに到着した際、両陛下は長旅の疲れも見せず、笑顔で手を振られていました。

街の人は…

「いい天気に恵まれて、ロンドンを訪れて楽しい時間を過ごしてほしいです」

「この国の天皇陛下との素晴らしい関係は、王室だけでなく両国の国民にとっても、とてもいいことです」

訪問2日目となった現地時間23日午後。

NNNロンドン 笛吹雅子

「イギリス到着翌日は皇后さまの体調を考慮して、天皇陛下お一人で行事に臨まれました」

出発前の準備や長時間のフライトなどで少しお疲れが出ていたという皇后さま。国賓としての歓迎行事を控え、体調を整える必要があるとの医師の判断から、この日の行事には参加されなかったため、最初の視察先となったロンドン市内の「ジャパン・ハウス」は、陛下お一人で訪問されました。

「こちらに来ることを楽しみにしていました」

能登半島地震後、2度にわたり石川県の被災地を訪れるなど、心を寄せられていた両陛下。

日本文化の魅力を発信する拠点として伝統的な工芸品などを販売しているこの場所には、石川県の輪島塗や和ろうそくなども置かれています。

陛下は、「たくさんの品々がありますね」と感心されていました。

ジャパン・ハウス 館長

「このろうそくを作っている工房は地震により倒壊しました。私たちは再建に向けて、手助けできることはすべてやっています」

その後、バレエダンサーや指揮者など、さまざまな分野でイギリスで活躍する日本人と懇談された陛下。

ロイヤルバレエ団プリンシパル 平野亮一さん

「すごく温かく会話をさせていただいて、すごく光栄でした」

陛下は25日、皇后さまとともに、歓迎式典や晩さん会などの公式行事に臨まれる予定です。

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