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「プロレス・全日本」(24日、後楽園ホール)
メインイベントで3冠ヘビー級選手権試合が行われ、王者・安齊勇馬(25)が鈴木秀樹(44)の挑戦を退け、2度目の防衛に成功した。
鈴木はアリキックから十八番のねちっこいクラシカルなレスリングの展開に引きずり込み、コーナーやロープに固定すると場内がどよめくほどのえげつないエルボーをボディーに連打するなど厳しい攻めを見せるが、安齊もコーナー最上段からおきて破りのダブルアームスープレックスを放つなど食らいついていく。
20分過ぎ、鈴木がここまで防がれてきた必殺のダブルアームスープレックスをついに爆発させるが、安齊はカウント3ギリギリでキックアウト。ダメージの蓄積ゆえかギムレットは2度失敗したが、三度目の正直で鈴木を投げきり、3カウントを奪った。
試合後は諏訪魔が現れて「次、俺に挑戦させろ!」と要求し、安齊も「俺をスカウトしてくれた諏訪魔さん、断る理由なんて一つもないですよ」と受諾。バックステージで安齊は「結果だけ見れば(防衛)成功だけど、(鈴木は)まだまだ苦手だし、やっぱり強えなって。ただ、俺は三冠チャンピオンなんだ。どんなになって胸張ってまたリングに上がって、次、諏訪魔さん。必ず俺が防衛して、もっともっと楽しい思いします」とコメントした。
セミファイナルの斉藤ジュン、斉藤レイ、土井成樹組と本田竜輝、綾部蓮、ライジングHAYATO組のイリミネーションマッチは、ヘビー級の4人がオーバー・ザ・トップロープで消え、土井とHAYATOの一騎打ちの局面となり、土井がHAYATOを丸め込んだ。土井は「世界ジュニア持ってるHAYATOから取ったんや。次の挑戦者、この俺でいいやろ」と、HAYATOの保持する世界ジュニアヘビー級王座への挑戦を要求。HAYATOも「去年の3月に土井ちゃんの持ってた世界ジュニアに挑戦して負けたの忘れてないよ。だから俺の世界ジュニアに挑戦させてあげるよ」と受諾した。
休憩前には抗争を続ける青柳優馬とイケメンこと黒潮TOKYOジャパンが、あらゆる反則が認められるノーDQマッチで一騎打ち。机、パイプイス、竹刀、金だらい、パソコンのキーボードなどが投入され、黒潮がラダーの最上段から机上の青柳にスワントーンボムを投下して度肝を抜いたが、最後は凶器をリング上から一掃して王道プロレスに回帰。黒潮のイケメンスラッシュ、イケメン落としをカウント2でキックアウトした青柳が雪崩式ブレーンバスター、チョークスラム、ロックスターバスターとたたみ込んで、ザ・フールで3カウントを奪った。
試合後は青柳が握手を求めると黒潮も応じ、抱擁すると青柳は黒潮の手を上げた。バックステージで黒潮は「負けたよ。強い。気持ちで負けたのかな?知らないけど」と潔く認めつつ、「最高に楽しかった。次は勝つ!とか、もうめんどくさいから言わないけど、次は普通にやるか!」と笑顔でコメントした。
青柳は「ノーDQマッチってバカだよホントに!痛ってえよ!黒潮TOKYOジャパンだって元気だったろ?最終的に勝ったのは俺かもしれないけど、まだまだケガもしてないだろ?プロレスラーに武器なんかいらねえんだよ!この体やこの頭脳がプロレスラーにとっての武器となるんだ!反則級の体と頭脳と、黒潮TOKYOジャパンには反則級のパッションがある!プロレスラーに必要なのはその三つだ!」と熱弁を振るい、「今日はアイツと試合ができて良かったと思う。次は正々堂々と、小ざかしいこと一切なしにして、もう1回戦いたいね」と、黒潮同様、ノーマルな形式での続編を望んだ。
また、アジアタッグ選手権試合は挑戦者の吉岡世起、MUSASHI組が王者の田村男児、佐藤光留組を破り第124代王者組となった。田村組は2度目の防衛に失敗した。