マカオで今年4人目の輸入性デング熱感染者確認…患者はインドネシアからのインバウンド旅客

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)=本紙撮影

 マカオ政府衛生局(SSM)は6月24日夜、マカオ域内で今年(2024年)4人目の輸入性デング熱感染例を確認したと発表。

 SSMによれば、患者はマカオ半島北西部の集合住宅に滞在するインドネシア人インバウンド旅客の男性(25)で、親族訪問のため6月19日に単独でマカオ入りしたが、出発前の18日に発熱、めまい、腹痛等の症状があったとのこと。マカオ到着後22日になっても症状が持続したことから私立総合病院の鏡湖醫院を受診したところ、医師から入院治療を勧められ、自力で移動した上、公立総合病院の仁伯爵綜合醫院(通称:山頂醫院)の救急外来を受診。24日に同院でデング熱検査を受検し、デング熱Ⅲ型に感染していることが確認され、目下、同院で経過観察治療を受けており、容体は安定しているという。

マカオ政府のデング熱予防チームが制作したデング熱を媒介するヒトスジシマカの生態に関するインフォグラフィック(図版:GCS)

 患者はSSMの疫学調査に対し、同住の友人に類似の症状は出現しておらず、マカオ到着後に公園へ行ったりや野外活動には参加していないと説明。SSMでは、患者の渡航歴、発症時間、検査結果を踏まえ、輸入性デング熱であると判断するに至ったとし、患者のマカオの滞在先周辺に職員を派遣して蚊の駆除を実施するとした。

 SSMは、前々週にデング熱の高リスクシーズンが到来したとして注意喚起情報を発出したばかり。今回のケースを受け、SSMでは市民に対して適切なデング熱感染予防策を講じるよう累次の呼びかけを行った。昨年のマカオにおけるデング熱感染確認は7例、今年に入って以降のデング熱感染確認例は2月末と5月初頭、前週(6月18日)の3例で、いずれも輸入性事案(患者にそれぞれマレーシア、ブラジル、タイ渡航歴)だった。

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