“死の組”は劇的決着! イタリアが90+8分に追い付き2位で決勝Tへ…クロアチアは他組の結果待ち

EURO2024・グループB第3節が24日に行われ、クロアチア代表とイタリア代表が対戦した。

“死の組”とも形容されたグループBの戦いもいよいよクライマックスを迎える。既にスペイン代表が連勝を飾り、首位での決勝トーナメント進出を決めている一方、自動通過の権利が与えられる2位争いは混戦模様となっている。

アルバニア代表との初戦を制したイタリアは、前節スペインに完封負けを喫し、勝ち点を積み上げることができず。それでも順位争いでは優位に立っており、引き分け以上の成績を収めれば2位以内が確定する。対するクロアチアは初戦でスペインに0-3で敗れ、アルバニアにも勝ち切れず。しかし、この試合に勝利すれば3位以内が確定し、アルバニアの結果によっては一気に2位へ浮上する可能性もある。果たして決勝トーナメントへの切符を掴むのはどちらのチームになるだろうか。

序盤はクロアチアがボールを保持する展開に。時折ロングボールを織り交ぜながら前進を試みると、5分には相手を押し込んだ状態でルカ・スチッチが強烈なミドルシュートを放ち、GKジャンルイジ・ドンナルンマを強襲。対するイタリアは守備時に5バックを形成しつつ、ボールを奪うとサイドの広大なスペースを突いた攻撃を狙う。21分には高い位置を取ったリッカルド・カラフィオーリのクロスにマテオ・レテギが頭で合わせたが、惜しくも枠を外れた。

徐々に押し込む時間を増やしていくイタリアは27分にセットプレーの流れから決定機。ニコロ・バレッラがボックス手前右から柔らかいクロスを送り、フリーのアレッサンドロ・バストーニがヘディングシュートを放ったが、GKドミニク・リヴァコヴィッチの好セーブに阻まれた。36分には敵陣バイタルエリアでの細かいパス交換からロレンツォ・ペッレグリーニにチャンスが訪れたが、この場面もGKリヴァコヴィッチが鋭い反応を見せゴールとはならない。

ボール保持率で上回るクロアチアは、中盤のマルセロ・ブルゾヴィッチやルカ・モドリッチが時折ニアゾーンへ侵入し惜しい形を作るが、最終局面でシュートを打てない場面が続く。前半はこのままスコアレスでの折り返しとなった。

後半の立ち上がりはクロアチアが攻勢を強める。52分にはクロスのこぼれ球を拾ったアンドレイ・クラマリッチがカットインから右足を振ると、シュートはボックス内のダヴィデ・フラッテージの腕を直撃し、VAR介入の結果クロアチアにPKが与えられたが、モドリッチのキックはGKドンナルンマが好セーブ。先制のチャンスを逃したかに思われたが、その直後には右からのアーリークロスにアンテ・ブディミルが頭で合わせる。これはGKドンナルンマがセーブするも、こぼれ球に素早く反応したモドリッチが蹴り込み、先制に成功した。

ビハインドを負ったイタリアは失点直後にフェデリコ・キエーザを投入し、攻勢を強めていく。ボックス内での際どい場面も増えるが、クロアチア守備陣も集中した対応を続け、決定的なシュートを打たせない。イタリアはその後もジャンルカ・スカマッカやニコロ・ファジョーリらを投入し状況の打開を図るが、ゴールネットを揺らすまでには至らず。87分にはキエーザの低い折り返しにスカマッカが飛び込んだが、惜しくも合わせることができなかった。

このまま試合終了かと思われた90+8分、中央を持ち上がったカラフィオーリが左へ展開すると、待ち構えていたのは82分に投入されたマッティア・ザッカーニ。右足ダイレクトの華麗なシュートを突き刺し、イタリアが土壇場で追い付いた。試合はこのまま終了し、イタリアが2位で決勝トーナメント進出を決めた。対するクロアチアは勝ち点「2」で3位となり、決勝トーナメント進出は他グループの結果次第となる。

【スコア】
クロアチア代表 1-1 イタリア代表、

【得点者】
1-0 55分 ルカ・モドリッチ(クロアチア代表)
1-1 90+8分 マッティア・ザッカーニ(イタリア代表)

【スターティングメンバー】
クロアチア代表(4-3-3)
GK:リヴァコヴィッチ
DF:スタニシッチ、シュタロ、ポングラチッチ、グヴァルディオール
MF:ブロゾヴィッチ、コヴァチッチ(70分 イヴァンシッツ)、モドリッチ(81分 マイェル)
FW:パシャリッチ(HT ブディミル)、クラマリッチ(90分 ユラノヴィッチ)、スチッチ(70分 ペリシッチ)

イタリア代表(3-4-1-2)
GK:ドンナルンマ
DF:ダルミアン(82分 ザッカーニ)、バストーニ、カラフィオーリ
MF:ディ・ロレンツォ、バレッラ、ジョルジーニョ(82分 ファジョーリ)、ディマルコ(57分 キエーザ)、ペッレグリーニ(HT フラッテージ)
FW:レテギ、ラスパドーリ(75分 スカマッカ)

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