石橋貴明、有言実行『細かすぎて』の超高コア視聴率 松本人志不在のなか高まる存在感 フジ社長の後押しも

石橋貴明(とんねるず)、松本人志(ダウンタウン)(C)ピンズバNEWS

フジテレビの伝説級バラエティ番組『とんねるずのみなさんのおかげでした』のコーナーとして人気を博した『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』(フジテレビ系)が6月22日夜9時より特番として放送され、驚くべき高視聴率をたたき出した。

同番組にはとんねるずの石橋貴明(62)、アンタッチャブルの山崎弘也(48)と柴田英嗣(48)、ゲストとして山下智久(39)と満島ひかり(38)が出演。

放送にあたって石橋は「絶対ベスト10に入れます! これはとんねるずの意地です」と高視聴率を取ると宣言。

「朝日新聞と日刊スポーツを取ってるんですけど、『1週間の視聴率ベスト20』にこの何か月、フジテレビの番組が入ってない。旧フジテレビッ子としたら何をやっているんだ、フジテレビは……!」と喝を入れ、「古い不適切時代の代表・石橋貴明が“テレビとはこうだ!”というのを、今のフジテレビのみんなに見せつけてやろうと思います」と意気込みを露わにしていた。

「22日の『細かすぎて』の世帯視聴率は7.7%(すべてビデオリサーチ調べ、関東地区)、個人視聴率は4.8%というまずまずと言えそうな数字でしたが、現在、テレビ各局が最重要視している13~49歳のコア視聴率は5.0%ととんでもなく高かった。

この週は『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)のコア視聴率が最も高く、2位タイが『月曜から夜ふかし』と『ぐるぐるナインティナイン』(ともに日本テレビ系)、そして4位タイが『細かすぎて』と『有吉の壁』(日本テレビ系)でした。

石橋さんの“絶対ベスト10に入れます!”というのは世帯視聴率のことを指していたのかもしれませんが、広告収入に直結するコア視聴率では10位どころか、超人気番組に肩を並べる4位タイ。有言実行以上の結果を出したと言えます。テレビマンの間でも“やっぱり石橋さん、とんねるずはすごい”となっていますよ」(制作会社関係者)

『とんねるずのみなさんのおかげです』のタイトルで1988年にスタートし、1997年からは『とんねるずのみなさんのおかげでした』へリニューアルした、とんねるずのキャリアを象徴する番組は、2018年をもって終了した。

しかし、番組内の大人気コーナー「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」は『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』に形を変え、特番として定期的に放送されている。

「『みなさんのおかげでした』は視聴率の低迷、とんねるずの高額なギャラを含めた制作費が高すぎるといった理由で打ち切りになったと言われていますが、『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』は今でも大人気。

相方の木梨憲武さん(62)、そして関根勤さん(70)は番組から離れてしまいましたが、特番としては大人気。ここにきて夏と冬、年に2回放送されるフジのキラーコンテンツになってきています。今回もあらためてそのコンテンツ力の強さを見せつけてくれました」(前同)

■「スピード感あふれるネタ&構成」が時代にマッチ

「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」はこれまで、博多華丸(54)、山本高広(49)、阿佐ヶ谷姉妹、キンタロー。(42)などの人気芸人を輩出。

今回の特番ではキンタロー。が「映画『帰ってきたあぶない刑事』インタビューで、長年の共演者、舘ひろしと柴田恭兵について聞かれたとき、いつになくはしゃぎ出す最近の浅野温子」という毒気たっぷりのネタを披露して話題を呼んだ。

「一瞬で笑わせる、ネタの後にすぐに落下するというスピード感も視聴者が今、バラエティ番組に求めるところにマッチしていますよね。また、ミュージカル女優だというおいらさんは『怪しいエステの店員』というネタで準優勝を果たしましたが、同企画からは新たなスターが続々と誕生していますし、今後も期待ができます。

そしてやはり石橋さんの力も大きい。番組の顔ですし、内容面もしっかり見ているでしょうからね」(前出の制作会社関係者)

2021年3月に石橋の冠番組『石橋、薪を焚べる』(フジテレビ系)が終了。これに伴い、石橋にとって1983年スタートの『オールナイトフジ』から番組を変えながら約38年にわたって続いてきたフジテレビのレギュラー番組は消滅することになった。

「当時は1つの時代が終わったと言われましたが、2020年6月に開設した石橋さんのYouTubeチャンネル『貴ちゃんねるず』はチャンネル登録者数167万人、動画再生数も70~80万回回っているものもいくつもあり堅調です。

『みなさんのおかげでした』が終わって6年が経過しましたが、石橋さん、とんねるずの存在感はここにきて高まりつつあります」(前同)

■日本武道館ライブ開催&盟友・フジ社長もバックアップ

11月8日と9日にはとんねるずの日本武道館ライブ「とんねるず THE LIVE」の開催も控えている。とんねるずのライブを開催したいというフジテレビのスタッフの熱意と、石橋、木梨の想いが合致し、今年ついに実現することになったという。

「とんねるずのライブは『フジテレビ開局65周年事業』と銘打っていることからも明らかですが、フジテレビの肝いりイベントの1つ。22年6月にはとんねるずの盟友である港浩一氏(72)がフジの社長に就任。港社長のバックアップもあり、武道館ライブ開催が実現したのではないでしょうか」(前出の制作会社関係者)

港氏はとんねるずが出演した『オールナイトフジ』や『みなさんのおかげです』のディレクターを担当『みなさんのおかげでした』では初代プロデューサーを務め、木梨が港氏のモノマネをした「小港さん」も名物キャラクターとして人気を博した。

「よくライバルとして名前が挙げられるダウンタウン・松本人志さん(60)は今、『週刊文春』との裁判で活動を休止中。まだまだ復帰は見えてきません。テレビ界では結果を残しているタレントが絶対ですし、ここにきての『細かすぎて』のスマッシュヒット、港社長のバックアップもあり、今まで以上に石橋さんととんねるずの存在感が高まりつつある。

石橋さんは現在62歳ですが、7月1日には69歳を迎える明石家さんまさん(68)もまだまだ現役バリバリ。今の60代はまだまだ“年寄り”という感じではありませんし、テレビ界では石橋さん、とんねるずへの期待も膨らんできている。今後、フジテレビで新番組が検討される、そうした展開もあるかもしれませんね」(前同)

世の中は結果がすべて。石橋貴明、そしてとんねるずの逆襲が始まろうとしているのかもしれない。

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