茨城県の鹿行南部地域の道路構想などについて協議する「鹿行南部道路(仮称)検討委員会」が24日開かれ、同地域に新設する道路の区間を東関東自動車道水戸線潮来インターチェンジ(IC)から波崎地区工業団地周辺までとする基本方針を決めた。中間地点となる鹿島港周辺にもIC等を設ける見込み。
新道路は、潮来ICから鹿島港周辺を経て、波崎地区工業団地周辺までを結ぶ約20キロ。これまで潮来ICを起点に鹿島港周辺を終点とする計画があったが、同県神栖市の中南部の交通利便性向上の観点などから、波崎地区まで延ばす方針に切り替えたという。
今後は概略ルートや道路の構造を協議し、事業化を目指す。検討委などによると、道路は「(高速道路などの)高い規格のものになる見込み」という。
鹿行南部地域の交通課題については同県の地元自治体の鹿嶋、潮来、神栖の3市や県、国、東日本高速道路で10年前から検討されてきた。
同地域には国内を代表する拠点、鹿島臨海工業地帯や鹿島港がある。高速道路とのネットワーク直結は、首都圏などへの物流機能の強化に必要とされてきた。周辺道路の混雑緩和も長年の課題とされる。