熊切あさ美さんの夢は「施設にいる子供を家族として迎え育てたい」…そのためにパートナーもつくりたい!【死ぬまでにやりたいこれだけのこと】

熊切あさ美さん(提供写真)

【死ぬまでにやりたいこれだけのこと】

熊切あさ美さん(タレント、グラビアアイドル/44歳)

崖っぷちアイドルといわれながら、40歳で出した写真集が話題になり、再ブレーク中の熊切あさ美さん。死ぬまでにやりたいことは、施設にいる子供を育てること。施設には以前から寄付を続けていたという。

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動物好きで世界中の動物園を回りたいと子供の頃から思っていたので、いつかかなえたい夢ではあります。

あと、親をサイパンの海でスキューバダイビングさせてあげたい。私はダイビングの資格を持っているのですが、あの竜宮城みたいにキレイな海底を見せてあげたいなと。なぜサイパンかというと、母方のおじいちゃんがサイパンで海軍にいたんです。サイパンの海には戦争の跡が今も残る場所があるといいます。おじいちゃんは戦争では助かったのですが、今はもういません。だから、母にサイパンの海の底を見てほしい。これは親が死ぬまでにやりたいことですけど。

■母親が保母。子供たちが身近な存在だった

今はもっとやりたいことがあります。母が保母さんで、子供の頃は将来なりたい仕事が保母さんだったので、いつかは子供のためになることをしたくて。具体的には今から保母さんになるのが可能かは難しいかもですが。

母の仕事を手伝う機会もあって小さい子供と接してましたし、もうこの年から子供を産むことはないので、余計、その思いが強くなったのかもしれません。

母の知り合いに、親がいなかったり、身寄りのない子供たちがいる施設に勤めている方がいらしたので、母に頼んでオモチャやぬいぐるみ、衣装で1度着ただけの服とかを定期的に寄付させていただいてました。母から「子供たち、すごく喜んでたよ」と聞くと本当にうれしくて! アイドルグループの「チェキッ娘」を卒業した頃から寄付してきました。熊切って名前は珍しいからバレないように隠して(笑)。

これは夢ですけど、施設にいる子供を家族として迎え、育てることをよく考えます。人に話すと「簡単なことじゃないよ」「自分に子供ができなかったから引き取りたいって気持ちじゃ無理」と言われますけど、これが一番やりたいことなんです。

知り合いに3人の兄弟を引き取られた方がいてお話を伺うと大変なことだとわかります。兄弟を引き離すわけにはいきませんから、もちろん3人とも引き取られたのですが、一番上の子は大きいから最初は大変だったと。でも、その後は「なついてくれて、かわいい」と言っていました。

今はだいぶ大きくなられて、ずっと家族として暮らしています。家族として暮らすまでには大変なご苦労がありますよね。それに、もし親御さんが現れたら手離さなければならない。何年も一緒にいたら離れたくないですよね。それでも引き取りたい気持ちはあります。

その夢のためでもあるんですけど、ずっと一緒にいてくれるパートナーをつくりたい。これがまずやらなきゃいけないことかも!

子供を引き受けるために申請すると、お金のことやちゃんと育てられる環境かなどいろいろ調べられるので、独り身だとほぼ無理に近いと思いますから。それだけが理由でなくても、年を取った時も一緒にいてくれるパートナーは必要ですよね。

理想は子供とパートナーとで家族をつくり、東京を離れて自然のある場所で暮らすこと。この年になって都会に疲れているんですかね(笑)。家族で動物園を回ったりできたら最高です。

もしそれが不可能でしたら、施設でお手伝いでいいから子供のためになることをしたいですね。

■街歩き番組「くま散歩」ができたら

仕事に関しては、やりたいことは特にないのかも(笑)。崖っぷちアイドルでいろんなことをやってきて疲れたのかな。1つ挙げると高田純次さんの「じゅん散歩」(テレビ朝日系)みたいな番組を持つのが死ぬまでにやりたい仕事の夢です。みんなには「めざしてるのソコ?」と驚かれますけど。「くま散歩」で街歩きしたい。

この年になって、ノンストレスで生きていたいと思うようになりました。仕事では「あれもできなかった、こうすればよかった」と後悔のストレスばかりでしたから。もちろんいただいたお仕事は全力でやらせていただきます。そして、子供たちのためになることをしたい。そのために頑張りたいです。

(聞き手=松野大介)

▽熊切あさ美(くまきり・あさみ) 1980年6月、静岡県出身。98年「チェキッ娘」でデビュー。その後、崖っぷちアイドルと呼ばれ、バラエティーで活躍。2020年に16年ぶりに出した写真集の美熟女ぶりが話題に。

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