イスラエル首相、過去の潜水艦購入巡り不正調査委が警告

[エルサレム 24日 ロイター] - イスラエル政府によるドイツからの潜水艦・ミサイル艇購入に絡む不正行為の疑いを調査している委員会は24日、ネタニヤフ首相に警告を発した。

これまでに収集した証拠に基づき、ネタニヤフ氏が2009─16年に首相としての地位を利用し、正当な手続きなしに購入を許可したと最終的に判断する可能性があると通知した。

委員会はこの日公表した文書で、ネタニヤフ氏がこの行為により「国家の安全保障を危険にさらし、外交関係と経済的利益を害した」と指摘した。

ネタニヤフ氏はこれに対し、潜水艦はイスラエルの安全保障の中核で、「われわれを滅ぼそうとしているイランに対しイスラエルの存立を保障するものだ」と強調。同氏の事務所は声明で「歴史はネタニヤフ首相がイスラエルの安全保障のために正しい決断を下したことを証明するだろう」と述べた。

委員会は22年に前政権下で設置された。数億ドル規模に上る取引を巡る調査で収集した証拠のうち機密扱いでない部分を近く公表するという。

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