EURO“最年長弾”実らず敗退濃厚に…クロアチア主将モドリッチ「サッカーは時に残酷」

EURO2024・グループB第3節(最終節)が現地時間24日に行われ、クロアチア代表はイタリア代表と対戦した。

スペイン代表との初戦に0-3で敗れ、第2戦もアルバニア代表とドローに終わったクロアチアは、グループステージ最終戦を前に勝ち点「1」の最下位に低迷。3大会連続の決勝トーナメント進出に向けては、前回王者のイタリアを相手に勝ち点「3」を獲得することが求められていた。

試合は序盤から一進一退の攻防が続き、スコアレスで前半が終了。迎えた52分、アンドレイ・クラマリッチのシュートがボックス内で相手選手の腕に当たり、クロアチアがPKを獲得。主将のルカ・モドリッチがゴール右下を狙ったが、完全にコースを読み切ったGKジャンルイジ・ドンナルンマにセーブされ、先制点の大きなチャンスを逃してしまう。

しかしその直後、右からのアーリークロスにアンテ・ブディミルが頭で合わせると、GKドンナルンマがセーブしボールがこぼれる。これにいち早く反応したのはPKを失敗したばかりのモドリッチ。最後は左足で体制を崩しながらも豪快に蹴り込み、ゴールネットを揺らした。データサイト『Opta』によると、「38歳289日」での一撃は、EURO本大会における最年長得点記録となっているようだ。

試合は1-0で後半アディショナルタイムに突入。8分間の追加タイムも最終盤に差し掛かり、クロアチアの決勝トーナメント進出が間近に迫っていた。しかし90+8分、リッカルド・カラフィオーリのパスを受けたマッティア・ザッカーニが美しい弧を描くシュートを突き刺し、イタリアが土壇場で同点に追い付く。その直後に試合終了のホイッスルが吹かれ、イタリアが2位でグループステージ通過を決めた一方、クロアチアは3位に留まることとなった。

大会のレギュレーションにより、各組3位のうち成績上位の4チームには決勝トーナメントへの切符が与えられるものの、3試合を終えて勝ち点「2」のクロアチアがそれを掴み取る確率は低い。グループAの3位が確定したハンガリー代表に加え、ともに1試合を残すグループD3位のオーストリア代表、グループE3位のスロバキア代表は勝ち点「3」を獲得していることから、決勝トーナメント進出は困難との見方が強まっている。

欧州サッカー連盟(UEFA)が選出するイタリア戦のプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選出されたモドリッチは「何と言えば良いかわからないが、サッカーとは時に残酷なスポーツだ。またもやそれが証明されたが、現実は現実だ。次のラウンドへ進むための勝利が掴めなかったことを残念に思う」と肩を落とし、決勝トーナメント進出の可能性については「今はそのことについて話す適切なタイミングではない」と語った。

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