大堀相馬焼・陶吉郎窯30日オープン 浪江に帰還、産地復活へ決意

完成した陶吉郎窯の新店舗で決意を語る近藤さん(左)

 大堀相馬焼の陶吉郎窯は30日、福島県浪江町大堀地区に整備した工房と店舗をオープンする。24日は内覧会が開かれた。東京電力福島第1原発事故後、窯元が大堀地区に帰還して再開するのは初めて。窯元の近藤学さん(70)は「大堀でなりわいを成り立たせる。若い世代や避難先の同業者が集まることで、再び産地形成ができる」と産地復活への思いを語った。

 大堀地区は原発事故で帰還困難区域になったが、その一部地域が昨年3月末に特定復興再生拠点区域(復興拠点)として避難指示が解除された。近藤さんは大堀地区での再開に向けて準備を進めてきた。

 内覧会では、吉田栄光浪江町長ら関係者約30人が出席。近藤さんは従来の伝統的な作風から、時代に合わせた作品づくりを進めていく決意を述べた。町内でレセプションも開かれ、福島民友新聞社からは中川俊哉会長が出席した。

 店舗の住所は浪江町大堀字後畑98の1。営業時間は午前10時~午後6時。火曜日定休。問い合わせは近藤さん(電話090.2604.9890)へ。

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