大谷翔平は〝ミスター・ジューン〟 日本選手最多9回目の週間MVP、6試合で4発!

「6月男」の異名を持つ大谷翔平(ロイター=USA TODAY Sports)

MLBは24日(日本時間25日)に前週(6月17日~6月23日)の週間MVPを発表し、ナ・リーグはドジャースの大谷翔平投手(29)を選出した。移籍後は5月6日に続き、今季2度目の受賞で、昨季まで在籍したエンゼルスでの7度を合わせて通算9度は日本選手最多。ア・ナ両リーグで複数回受賞は日本選手初だ。

圧倒的な1週間だった。MLBは声明の中で大谷の驚くべき数字を何行にもわたって紹介した。6試合で24打数11安打、打率4割5分8厘、4本塁打、11打点。出塁率5割6分7厘、長打率1・083、OPS1・650だった。さらに3二塁打、6四球、8得点、1盗塁をマークしている。

ロッキーズ4連戦では初戦の17日から3試合連続マルチ安打を記録。エンゼルス戦初戦の21日(同22日)も2安打と6試合中で4度マルチ安打をマークして、今季30度目はメジャー3位だという。3安打以上8試合は4位タイだ。

「ミスター・ジューン(6月男)」と呼ばれる大谷だが、1か月平均して好調というわけではなく、確変するのは2週目以降。2021年は6月20日と7月4日、23年は6月18日と7月2日に週間MVPに選ばれている。また、17日から左手骨折で離脱したムーキー・ベッツ内野手(31)に代わり、1番で起用されたことは偶然ではないだろう。

特筆すべきは4本塁打のうち、3本が450フィート(約137・16メートル)以上の特大弾ということ。米投球データサービスのコーディファイの公式X(旧ツイッター)によれば、1週間で450フィート弾を3本放ったのは大谷が6人目。18日に放った20号は今季メジャー最長の476フィート(約145メートル)、21日の22号は455フィート(約138・7メートル)、22日の23号は459フィート(約140メートル)と異次元の飛距離だった。

大谷の受賞にドジャースのSNSには「おめでとう」「彼にふさわしい」「もうMVPをあげてもいいんじゃないか」「今週は否定のしようがない」「地球上で最高のSHO」「ジューン・タニ(6月の大谷)」などのメッセージが続々と寄せられている。

もっとも、「6月男」大谷は実はここからが本番だ。

21年は6月25日のレイズ戦から敵地の6試合で5本塁打、昨季は6月26日のホワイトソックス戦から本拠地の5試合で5発と量産している。今季は24日からいずれも敵地でホワイトソックスと3連戦、28日(同29日)からジャイアンツ3連戦の予定。ギャランティドレート・フィールドでは昨年5月30日と31日で計3発、オラクル・パークでも5月14日に右中間に飛距離446フィート(約136メートル)の特大アーチを放っており、期待が高まる。

23日時点で6月9発はリーグトップタイ、19打点はトップと3差の同2位、打率3割8厘は同17位。

5度目の月間MVPも視野に入る。6月の残り6試合で何本上積みできるか。楽しみだ。

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