【韓流】「韓国人が好きな韓国映画俳優」発表!1位に輝いたのは『ソウルの春』ファン・ジョンミンでも『パラサイト』ソン・ガンホでもなく、1962年生まれのあの名優!

チェ・ミンシク主演映画『悪いやつら』とソン・ガンホ主演『弁護人』が釜山・影島のヒンヨウル文化村で撮影されたことを示すパネル

韓国の世論調査会社「韓国ギャラップ」が今春、全国の満13歳以上の韓国人1777人に、「好きな韓国映画俳優は?」という面接調査をした。その結果がなかなか興味深かったので、上位にランクインした俳優たちを見てみよう。

「好きな映画俳優」という質問だが、1位から19位までのランキングを見ると、やはりTVや配信ドラマでの活躍が俳優の印象に影響を与えているようだ。(「韓国人が好きな韓国映画俳優」記事全3回のうちの1回目)

■1位 チェ・ミンシク(1962年生まれ)

『ソウルの春』のファン・ジョンミンが1位かと思っていたので、筆者の兄世代のチェ・ミンシクが1位に輝いたのは望外の喜びだ。これには当然、最新主演作『破墓』の大ヒットも影響しているだろう。舞台デビューが1982年、スクリーンデビューが1989年なので、50代以上の回答者から圧倒的な支持を受けたという。

パク・チャヌク監督の『オールド・ボーイ』以降、怪人的な役が目立つチェ・ミンシクだが、筆者がおすすめしたいのは、彼が20代から40代にかけて実直な青年に扮した作品。田舎の音楽教師を演じた『春が来れば』、お人好しなヤクザを演じた『ラブレター ~パイランより~』、愚直過ぎて妻(チョン・ドヨン)に浮気される夫を演じた『ハッピー・エンド』、愚鈍な老総角(中年の未婚男子)を演じた『クワイエット・ファミリー』、不正をただす田舎教師を演じた『我らの歪んだ英雄』は、チェ・ミンシクの真の魅力がわかる映画だ。

約26年ぶりのドラマ復帰となったディズニープラス配信ドラマ『カジノ』では、韓国とフィリピンのカジノ界を舞台に実在の人物をモデルにした主人公を熱演、刑事役ソン・ソックとの共演も話題を集めた。

街なかで見かけたチェ・ミンシク主演ドラマ『カジノ』のポスター

■2位 マ・ドンソク(1971年生まれ)

気はやさしくて力持ちを演じた『新感染 ファイナル・エクスプレス』、マッチョなヤクザや刑事を演じた『犯罪都市』シリーズなどで、マ・ドンソクは庶民に映画の楽しさを再認識させた功労者である。この調査では10代~40代の支持が多かったそうだ。

怪力無双のイメージが強いが、デリケートな一面もある役柄が魅力的な『守護教師』(イ・サンヨプやキム・セロンと共演)、『悪いやつら』(チェ・ミンシクやキム・ソンギュンと共演)も視聴をおすすめしたい。

■3位 ソン・ガンホ(1967年生まれ)

事実上の国民俳優、ソン・ガンホ。ディズニープラスで配信中の初主演ドラマ『サムシクおじさん』が話題になっているが、平日のアフターファイブや週末、劇場に足を運ばせる力がある数少ない俳優の一人だろう。

ヒット作は多くの人が見ているので、認知度は高くないが彼の名演技が堪能できるおすすめ作品として、人間味のある情報要員を演じた『義兄弟 SECRET REUNION』、家族思いのヤクザを演じた『優雅な世界』、サラリーマン兼プロレスラーを演じた『反則王』、軽薄なチンピラヤクザを演じた『グリーンフィッシュ』を挙げておきたい。

『パラサイト 半地下の家族』の撮影打ち上げが行われた仁寺洞のマッコリ酒場に飾られていたソン・ガンホの写真

■4位 イ・ビョンホン(1970年生まれ)

ランキングを見てもわかるように、1970年は多くの名優を輩出した年だ。イ・ビョンホンはその筆頭で、1990年代半ばから失速せずに第一線で活躍し続けている。

『コンクリート・ユートピア』の訳ありなリーダー役、『KCIA 南山の部長たち』の要人役、『エターナル』のはかなげな青年役、『悪魔を見た』の復讐鬼役の演技は必見。Netflix『私たちのブルース』の歌と踊りで客寄せする行商人役も大きな話題となった。

ソウルの繁華街で見かけたイ・ビョンホンがキャラクターを務めるビールのポスター

■5位 チョン・ウソン(1973年生まれ)

圧倒的な美男、高身長、社会意識の高さで30年間トップスターの座に座り続けているチョン・ウソン。

『ソウルの春』でファン・ジョンミンが扮した悪役と対峙する善玉の演技はまさにハマり役。『鋼鉄の雨』での人間味、『ザ・キング』での権力亡者、『監視者たち』での冷たい凶気、『私の頭の中の消しゴム』での慈愛青年など、要所要所で見せる名演技は韓国映画史上に残るだろう。日本の名作ドラマのリメイク作『愛していると言ってくれ』のしっとりした大人のラブシーンも記憶に新しい。

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