キャリア3年目を迎えるにあたって自信を高める49ersのQBパーディー

サンフランシスコ・49ersのブロック・パーディー【AP Photo/Brynn Anderson】

サンフランシスコ・49ersのクオーターバック(QB)ブロック・パーディーにとって、2022年がNFLデビューの年で、2023年が本格始動の年だったならば、2024年は目標に到達する年になるはずだ。

少なくとも、現在および過去のチームメイトたちは、パーディーのキャリアの進展をそのように捉えている。タイトエンド(TE)ジョージ・キトルはチームのオフシーズンプログラムで、パーディーが自信を高めていることに気づいたようだ。

現地23日(日)、キトルは自身が毎年主催しているキャンプである“Tight End University(タイトエンド・ユニバーシティ)”で『NBC Sports Bay Area(NBCスポーツ・ベイ・エリア)』に「彼はまさに先発に見える」とコメント。

「彼は毎日、施設にいて、一貫している。信じられないほど競争心が高い。ルートをしっかりと走れなかったり、目標地点を間違えたりした選手に、彼が怒鳴っているところを見るのは面白い」

2022年のミスター・イレレバントとしてデプスチャートで最下位に埋もれていたところから、フィールドに立つはずのなかったシーズンにチームをNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームに導いた、スター選手へと驚くべき成長を遂げたパーディーは、49ersの中で先発の地位を確立した。その1年後、さらなる向上を見せたパーディーは49ersがスリリングな形でカンファレンスタイトルを獲得するのに貢献し、第58回スーパーボウルに出場。その試合では、延長戦の末に敗れたものの、カンザスシティ・チーフスに勝利するまであと一歩のところまで迫った。

かつて49ersに所属していたTEチャーリー・ウォーナーは「ブロックのことをものすごく誇りに思う」と語っている。

「彼はすべてをプロ選手のようにやってのけ、3番手として先発出場した。自分が置かれた状況から毎日、姿を現し、ただただプロであり続け、機会に備えていた。そして、機会を手に入れたときにそれを生かし、うまくやってきたことは誰もが知っていることだ」

一部の忠実なアイオワ州立大学ファンを除けば、パーディーがたどってきた道のりは、2022年の時点で誰にも予測できないものだったと言えよう。しかし、2022年シーズンのトレーニングキャンプを終えた時点で、ヘッドコーチ(HC)カイル・シャナハンはすでに、チーム内で最高のクオーターバックはデプスチャートの最下位に位置している選手かもしれないと、ほのかな疑念を抱いており、2022年シーズンが始まる時点でオーナーのジェド・ヨークに、パーディーがチーム内で最高のシグナルコーラーのように見えると伝えていた。

今年2月、シャナハンHCは第58回スーパーボウルを控える中で「ブロックはすぐにとても良くなった」と振り返っている。

「彼はどのレップスでも常に一定だった。彼は数回しかやっていなかったから、私にとってそう言うのは簡単なことだった。その数回で最高の状態を見せてくれたからね」

パーディーは出場機会を得た途端にシャナハンHCが正しかったことを証明し、チームメイトに強烈な印象を残した。それにより、パーディーはキャリア3年目を迎えるにあたって自信をつけているようだ。

キトルは「彼はオフェンスを指揮し、自分のものにしている」と話している。「それはカイルの仕事で、プレーをコールするのもカイルだけど、ブロックはみんなを自分の思い通りに動かしているし、それは見ていて本当に楽しい」

プレーコーラーとクオーターバックにとって、相乗効果は最も重要であり、パーディーとシャナハンHCを擁する49ersでは、間違いなくそれが生まれている。あとは、唯一の目標――スーパーボウル制覇――を胸に、昨季にやり残したことをやり遂げるだけだ。

【RA】

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