「あらゆるパーツの中で、髪ほど女性を変化させるパーツはない」というヘアライターの佐藤友美(さとゆみ)氏。特に40代以降の見た目年齢は髪で決まると言っても過言ではないそう。そこで、さとゆみ氏とサロンディレクターの八木花子氏による著書『女の年齢は髪で決まる』(扶桑社)から、ほんの少しのテクニックで何歳も若見えする髪の法則をご紹介!第1回目は、髪型の印象にいちばん大きな影響を与えるパーツ“前髪”の法則をお届けします。
髪型にはキャラクターがある
「髪型には人格がある」と言うと、皆さんは驚かれるでしょうか。
人格という言葉がわかりにくければ、キャラクター(個性)と言ってもいいかもしれません。
洋服の例で考えてみましょう。たとえば、レースやフリルの服は甘いイメージ、かわいらしいイメージがあると思います。逆にレザーの服はハードだったり、クールな印象があるのではないでしょうか。
素材の話だけではありません。たとえば、だぼっとルーズなワイドパンツはカジュアルな印象になります。体にぴたっと沿うようなタイトスカートはセクシーな印象になるでしょう。
このように、それぞれの服には「このような服を着ると、こんなイメージが後押しされる」といった、印象があります。
じつは、髪型も同じ。かわいく見えるシルエットもあれば、カッコよく見えるシルエットもあります。個性的に見えるカットラインもあれば、万人受けする好感度の高いカットラインも。
「洋服がもつイメージ」に比べて、この「髪型がもつイメージ」については、これまでほとんど語られてきたことがありません。しかし、この「髪型がもつイメージ」の効果は計り知れません。これを知って髪型を選ぶことができるようになったら、人生は間違いなく好転します。なぜなら、自分の第一印象を自分でコントロールできるからです。
前髪こそが髪型の印象を決める
なかでも、前髪は髪型の印象にいちばん大きな影響を与えるパーツです。人は、相手の目を見て話すので、前髪を見ていることが多いのです。
そんな重要な前髪にも、それぞれキャラクターがあります。
まっすぐ下ろした前髪は、若々しくかわいらしい印象があります。
ナナメにふんわり流した前髪は、優しくフェミニンな印象があります。
前髪をつくらずに、額を全開にすると、意志の強さを感じさせます。
かき上げたようなグラマラスな前髪だと、色っぽい雰囲気になります。
個性的にしたいなら、眉よりも短い前髪にするといいでしょう。
このように、前髪がもつイメージをうまく使えると、「こんな自分でありたい」「こんな人だと思われたい」が、簡単に叶うようになります。
前髪は、あなたのイメージを左右します。つまり、前髪は、あなたの人格となるのです。こんな大事な前髪ですから、適当に選んではダメですよ!
前髪だけでこんなに違う!(眉下前髪を下ろす場合)
A クールな印象の「センターパート」
センターパートは前髪にあまりカーブがつかないので、クールな雰囲気になります。丸い形のかわいらしいボブでは幼くなりすぎるという人は、前髪をセンターパートにしてバランスをとって
B フレッシュな印象の「前髪下ろし」
前髪を下ろすと、若々しくフレッシュなイメージに。かわいらしい雰囲気が好きな人におすすめ。前髪を下ろすときは、オイルやワックスで毛束をつまんで、隙間をつくると今っぽくなります
C ナチュラルな印象の「6:4分け」
センターパートよりも、少しフェミニンな雰囲気の6:4分け。これが7:3になるとよりフェミニンに。前髪に曲線が出ると、やわらかく優しい印象になるので、ベストバランスの分け目を探って
D 色っぽい雰囲気の「9:1分け」
思いっきり分け目をサイドパート(横分け)にすると、色っぽさがにじみます。普段とは少しイメージチェンジしたい、お呼ばれの服に合わせたいなどという日は、こんなサイドパートが似合います
前髪だけでこんなに違う!(長め前髪の場合)
E すっきりさわやか「センターパート」
センターで分けると、縦長感が強調されて、さわやかな印象に。ただし、分け目をぱっくりつけると、地肌が目立ってしまうので、髪の薄さが気になってきた人は、ジグザグ分けをするようにして
F フェミニン派なら「7:3分け」
7:3分けは、前髪にカーブがつくので、曲線が強調されてフェミニンに見えます。普段センターパートばかりという人には、ぜひ試してほしい前髪です。ロールブラシなどを使ってナナメに流して
G ボリュームアップなら「逆の分け目」
普段とは違う分け目で分けると、毛流れに逆らう形になるので、自然と髪にボリュームが出てグラマラスな印象に。かき上げるような感じにもなるので、少しセクシーな雰囲気にしたいときにも
H 若々しく見える「前髪アリ風」
前髪を深い位置から持ってきてつくる「なんちゃって前髪」なら、ふくよかで若々しい印象に。前髪をトップの後ろの深い位置から持ってきてナナメに流すという、イメージ激変の裏ワザ
佐藤友美
ヘアライター
八木花子
MINX ginzaディレクター