ハザードマップを「3D化」 立体的な表示で浸水の脅威をリアルに 岐阜

メ~テレ(名古屋テレビ)

梅雨入りが遅かった今年は、短い期間に多くの雨が集中する恐れがあります。もし市街地が浸水した場合、どんな状態になるのか。「ひと目でわかるハザードマップ」に着目しました。

災害が起きる「前」に、確認しておきたい、ハザードマップ。 しかし、地図などを制作するゼンリンが去年行った調査では、3割以上の人がハザードマップを「見たことがない」、または「知らない」と回答しました。 またマップを見たことがあっても、「リアルな想像がしづらい」とコメントする人もいました。

「3D化」したハザードマップを公開

こうしたなか―― 今年の3月から、岐阜市がホームページで公開しているのが「3D化」したハザードマップです。 通常のハザードマップは遠目で見て、ピンクがかかっていて色が濃い所が、危険度が高い表示になっています。 しかし、「3D化」したハザードマップは地図を拡大すると、建物などが立体的に表示されます。 そして河川の名前をクリックすると、氾濫した場合、建物の高さと比較して、最大でどの程度、浸水するかがひと目でわかるようになっているんです。

浸水の脅威をリアルに感じてもらうことが狙い

例えば、長良川の堤防が決壊した場合、0.5mから3mほど、浸水すると想定されている岐阜市役所付近をみてみると―― 「この辺りの建物は高さが低くなるから、1階部分は完全に浸水してしまう」「2階3階だったら大丈夫かな」と立体化でイメージも湧きやすく、垂直避難の参考にもなります。 立体化することで浸水の脅威を、よりリアルに感じてもらうことが狙いです。 「リスクを、あまり感じていない人も多くいるので。3Dの都市モデルを使って、ハザードマップを提供したら、わかりやすくなるんじゃないかと、作らせてもらった」(岐阜市 都市防災部 山口英治さん)

早めの避難行動を

さらに、時間の経過とともに、浸水被害の変化が分かる仕掛けも。 「長良川が破堤した場合、水がいつ来て、どの高さまで来るのか、動画で示している」(山口さん) 岐阜市を流れる河川の堤防が決壊した場合、中心部の公共施設やその周辺など、10の地点でどのように浸水被害が進んでいくか、動画で見られます。 「洪水のハザードマップを見ても、色での区分けなので。よりわかりやすく、どんな危険があるのかを感じてもらって、早めの避難行動をしてもらいたい」(山口さん)

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