郷土料理「けの汁」×チャーハン 弘前大生の考案メニュー、学食に登場 人気なら定番化も

弘大生が考案した「けのあんチャーハン」
けのあんチャーハンを試食する弘大生。「何で今までなかったんだろう」「おいしい」との声が聞かれた=24日、弘大文京キャンパス

 弘前大学農学生命科学部の学生4人が、青森県の郷土料理「けの汁」とチャーハンをミックスした「けのあんチャーハン」を考案した。津軽地方で長く親しまれている料理と県産食材を若者らにPRする狙い。24日、弘大で試食会が行われ、教員や学生から「しょうゆ味がいい感じ」「おいしい」との声が上がった。28日まで学生食堂で440円で提供。学食を運営する生協と大学側が売れ行きや学生の反応を見ながら、定番メニューにするかどうか決める。

 「けのあん-」は、ダイコン、ニンジン、フキなどの野菜をたっぷりと含ませたしょうゆ味のあんとチャーハンが程よくマッチし、けの汁の風味と米の食べ応えを楽しめる。

 考案したのは同学部の井村哲之将(てつのすけ)さん(4年)、皆口花(はんな)さん、八尾花音(かのん)さん、竹山綾音(あやね)さん(以上3年)。4人は、農林水産物の6次産業化を担う人材を育成するプログラムで、昨年からけの汁を使ったメニュー作りに挑戦。グラタン、パスタ、天丼、お汁粉などの料理を試作し、味やコスト面で評価が高かった「けのあん-」を販売することになった。

 試食会には福田眞作学長のほか、教員、学生ら約30人が参加し反応は上々。「あんかけを、ごはんと分けて出してもいい」との提言もあった。皆口さんらは「若者にけの汁を知ってほしい。けのあんチャーハンが郷土料理を考えるきっかけになれば」と呼びかけた。

 神成萠花(もか)さん(1年)は「なぜこれまでこの組み合わせがなかったのだろうと思うくらいおいしい」、宮城県出身の齊藤龍太郎さん(1年)は「自分でも作ってみたい」と語った。

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