アークエッジとパラグアイ、衛星コンステレーションなどで連携

アークエッジ・スペース(東京都江東区)は、パラグアイ宇宙庁(Agencia Espacial del Paraguay:AEP)と覚書を5月4日に締結、宇宙利用と宇宙産業協力で連携する。6月21日に発表した。

AEPは、宇宙開発と宇宙技術を活用した持続的な農業生産や水資源管理などの能力強化で日本国際協力機構(JICA)の協力や九州工業大学との協力をはじめとした日本との産学官協力を進めていく。アークエッジはこれらの協力とも連携する。

アークエッジとAEPは(1)戦略的パートナーシップの可能性模索、(2)宇宙データプラットフォームでの課題解決――で連携する。

(1)戦略的パートナーシップの可能性模索では、アークエッジが開発する衛星コンステレーションを活用して、AEPが進めるパラグアイ国内での「持続可能な開発目標(SDGs)」実証機会について戦略的パートーシップの可能性を探る。パラグアイでのリモートセンシング技術や衛星IoT技術を活用した研究やビジネス活動、共同研究の機会も進める。

(2)宇宙データプラットフォームでの課題解決では、アークエッジが影響するウェブベースの宇宙データプラットフォームを活用して、パラグアイでのいくつかのアプリケーションを共同で実証する。パラグアイ国内で宇宙データプラットフォームを開発、利用で着る能力を構築して、AEPが抱える課題解決に向けて中長期的に必要な体制構築を支援する。

AEPはパラグアイでの宇宙や航空宇宙に関連する政策やプログラムを設計、提案、実行する自立的な組織として2014年3月に創設。2018年以降、5人のエンジニアを九工大に派遣し、宇宙技術の習得を進めてきたという。

2023年にはAEPの航空宇宙開発実行総局長がJICAの研修プログラムの一環としてアークエッジを訪問し、AEPとアークエッジの関係が始まったと説明。AEPは、九工大のキューブサットKITSUNE」衛星ミッションにも参画しており、国内の地方での通信の課題から、6U IoT衛星ミッションを重要視しているという。

(左から)Santiago Peñaパラグアイ大統領、Osvaldo Almirón Riverosパラグアイ宇宙庁(AEP)長官、福代孝良アークエッジ代表取締役、岸田文雄首相。5月4日開催のパラグアイ・日本ビジネスフォーラムで覚書締結を発表した(出典:アークエッジ)

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アークエッジプレスリリース

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