管理栄養士直伝!片頭痛に有効な食べ物、避けたい食べ物があるって本当?

梅雨時期となり、天候や気圧が不安定な日が多くなってきましたね。
この時期に悩まされる方が多いのが片頭痛です。
特に気圧が低い日には、症状が強くて日常生活に支障が出る方もいるのではないでしょうか?
こういった状態が長く続くと辛いですよね。
本記事では、片頭痛を改善する効果が期待できる食事についてお伝えします。

片頭痛のメカニズム

片頭痛は、頭(特にこめかみ)の片側、もしくは両側にズキズキと脈打つような痛みが発生するのが特徴です。
詳しいメカニズムは解明されていませんが、梅雨時期の片頭痛は気圧低下により血管が拡張することや、気圧差・寒暖差により自律神経の乱れが生じることなどが原因とされています。

片頭痛と食べ物にあるのか?

チーズが片頭痛を悪化させる?

チーズやチョコレートが片頭痛を悪化させると聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?
これらが片頭痛を悪化させると言われているのは、血管収縮作用のあるチラミンを多く含むためです。
血管が収縮し、その反動で拡張することで、片頭痛を引き起こします。
チラミンはポリフェノールの一種で、チーズ、チョコレートのほかにも赤ワインやココアなどに多く含まれ、特に熟成チーズ(ブルーチーズ、カマンベールなど)に多いです。
しかし、実際にチラミンで片頭痛が悪化するかどうかは個人差があります。
今までにそれらの食材を食べて症状の悪化が気になった、ということがなければ、気にしすぎる必要はありません。
「チョコレート+ココア」、「チーズ+赤ワイン」といった組み合わせだけ避けられると安心ですね。
また、アルコールにも血管を拡張させる作用があり、片頭痛の引き金となります。
症状が気になる日は飲酒を控えることをおすすめします。
ほかにも、空腹によって血糖値が下がることで痛みが増すパターンもあります。
痛みで食欲が湧かないこともあるかもしれませんが、無理のない範囲で3食しっかり食べましょう。
小腹が空いた時のために、間食にちょうど良い小袋のナッツなどを持ち歩くのもよいですね。

一時的な症状緩和にはコーヒーを

一方で、以下の成分を含む食材には片頭痛の症状緩和が期待できます。

・ カフェイン

血管収縮作用があり、痛みの緩和が期待できます。
過度な摂取は症状の悪化につながるため、飲みすぎには注意しましょう。
コーヒーであれば1日1~2杯が目安です。
また効果は一時的なものなので、予防にはならない点に注意が必要です。
※服薬されている方は飲み合わせが悪い場合もあります。医師や薬剤師に確認してみましょう。

・ マグネシウム

血圧調整に関与して、急激に血管が拡張するのを予防します。

例)ナッツ類、豆腐、ひじき、切り干し大根、ほうれん草、玄米など

・ ビタミンB2

血流を改善する作用があり、片頭痛の予防につながります。

例)魚介類、肉類、わかめ、卵、ブロッコリーなど

これらを食事に取り入れる工夫として以下があげられます。

・ 自宅の主食を白米と玄米を混ぜたものにする
・ みそ汁に豆腐、乾燥わかめ、冷凍ほうれん草を加える
・ ひじきや切り干し大根の煮物を作り置きする

毎日の食事に、少しずつ手軽に取り入れてみましょう。
また朝食を食べると、体内時計をリセットして自律神経を整えることができます。
朝食を食べる習慣がない方は、ヨーグルト、バナナ、サンドイッチなど、まずは手軽なものからで構わないので、朝食を食べられるように、朝の過ごし方を見直してみましょう。

まとめ

片頭痛は、ちょっとしたポイントに気を付けることで予防できる可能性があります。
症状が出た時に対処するだけでなく、日頃から体調や自律神経を整えるように心がけましょう。
今回は食事についてお伝えしましたが、片頭痛を改善するには他にもさなざまな要素が関わります。
以下の記事も参考にしてみてください。

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<参考>
・ 「統合医療」情報発信サイト「頭痛」
・ 「統合医療」情報発信サイト「マグネシウム」
・ ライオン株式会「片頭痛の原因は?症状や発生のメカニズム、特徴ほか、予防を含めた対処法を解説」
・ 第一三共ヘルスケア株式会社「緊張型頭痛と片頭痛の対策」

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