日産が中国・常州工場を閉鎖、東風日産がコメント―中国メディア

24日、第一財経は、日産自動車が江蘇省常州市の工場を閉鎖したことについて、東風日産がコメントしたことを報じた。

2024年6月24日、第一財経は、日産自動車が江蘇省常州市の工場を閉鎖したことについて、東風日産がコメントしたことを報じた。

記事は、日産が21日に常州工場の生産を停止したことを発表したと紹介。同工場の年間生産能力は約13万台、同社の中国での全生産量のうち10%前後を占めており、今後同工場での生産分は東風日産の他工場に移管されると伝えた。

そして、日産の中国合弁会社である東風日産がこの件について「全体的な戦略やビジネス環境の変化を踏まえ、会社のモデルチェンジ、発展に適応すべく、内部の生産能力とリソースの最適化と調整をした」と説明するとともに、同社が今後既存の化石燃料車モデルの生産能力を確保しつつ、新エネルギー車モデルの生産ライン配置、導入を強化して顧客のニーズを満たす姿勢を示したと紹介している。

記事によると、東風日産の1〜5月の累計販売量が前年同期比3.8%増の28万台で、主要合弁自動車メーカー中で唯一前年同期比増を実現した。一方で、他の合弁メーカー同様、新エネ車が急速に台頭する中で依然として化石燃料車を主体としており、速やかなモデルチェンジという大きな課題を抱えている。

そんな中、東風日産は今月16日に「新奮闘100行動計画」を打ち出し、今後3年で研究開発に100億元(約2200億円)を投じ、現在1600人の研究開発人員を4000人前後まで増やすとともに、ローカルのチーム、技術、産業生態系を実現して中国市場をさらに深堀りする目標を掲げた。また、26年末までに新エネ車の新モデル7車種を発売するほか、中国国内の既存生産能力、サプライチェーンと海外のリソースを駆使して輸出事業を開拓し、第1段階として輸出台数10万台という目標を示した。

記事は、東風日産以外にも複数の合弁メーカーが生産能力の調整や最適化を実施し始めていると伝え、上海汽車とフォルクスワーゲンの合弁企業、上海大衆は先月、22年7月に生産を停止した上海市の安亭工場を改良し、将来的に上海奥迪(アウディ)の電気自動車を生産する方針を示したことを紹介した。(翻訳・編集/川尻)

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