アドテスト、3カ年の戦略投資は1000億円 成長投資を優先

Ritsuko Shimizu

[東京 25日 ロイター] - アドバンテストは25日、2024―26年度の戦略投資は累計で1000億円と、前3カ年累計の407億円から2.4倍に拡大させる方針を示した。M&A(合併・買収)や業務提携は、成長戦略に沿った有望案件を探索していくという。設備投資は前中計と同水準の約600億円、研究開発費は約2100億円で前中計累計の1740億円から増加を見込むなど、成長に向けた投資を優先する。

株主還元は、通期で1株30円を最低限とし安定的・継続的な配当を実施するとともに、総還元性向は3カ年合計で50%以上をめどとする。中計期間中の累計営業キャッシュフローは6000億円以上とし、成長投資や戦略投資への配分を優先するものの、状況に応じて、追加的な株主還元も柔軟に検討するとした。

同社コア事業である半導体検査装置関連市場は、半導体市場の拡大や複雑さへの対応などから、中長期的に拡大するとみており、市場の成長率を上回る成長を目指す。中計では、収益拡大とともに、収益性の改善や資本効率向上に取り組む。

中計期間中の平均営業利益率は22―28%(21―23年度平均実績24.7%)、平均投下資本利益率(ROIC)は18―28%(同21.2%)などを目標として掲げた。

前提為替レートは1ドル=140円、1ユーロ=155円。

21年5月に公表した前中計は、半導体関連市場の活況などを背景に、22年7月に上方修正した。

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