実は広島カープ “歴史的な防御率” 2.14 奪三振率ランキングを席巻 リリーフ支える “左腕三銃士”(森浦大輔・黒原拓未・塹江敦哉)と “左投手に強い” ヤクルト・サンタナの対決にも注目

石田充 アナウンサー
今シーズンの広島カープですが、覚えておきたい数字があります。防御率2.14と、25日からのヤクルト戦の注目数字です。

広島カープ 防御率(直近5年)
2020年 4.06
2021年 3.81
2022年 3.54
2023年 3.20
ことし 2.14

今シーズンの防御率が2.14でセ・リーグトップなんです。5年前に比べると、半分近く、2位だった去年よりも1点近く改善されているんです。この2.14がどれぐらいすごいことか。カープの1年目(1950年)から見ても、歴代トップというぐらい、ことしはすごいことになります。

広島カープ 防御率(1950年~
1 ことし 2.14
2 1959年 2.62
3 1960年 2.70
4 2012年 2.72
5 1957年 2.78

防御率以外の数字も調べました。今シーズンの広島カープのピッチャー陣で「ヒットを打たれにくいトップ3」です。

Q. カープ ヒットを打たれにくいトップ3は?
(※ 10イニング以上の登板)
被打率 試合数 防御率
1 栗林良吏 .125 30 0.32
2 大瀬良大地 .174 11 0.87
3 黒原拓未 .191 20 1.46

1位は守護神・栗林良吏 投手、2位は 大瀬良大地 投手。ここまではなんとなくわかるけど、第3位は「この人か!」っていう感じだったんです。誰かというと、3年目の 黒原拓未 投手。“勝利の方程式” に入っていないんですが、打たれにくさでいうとチーム3番目です。

黒原投手の今シーズンの数字をあらためて見ておきましょう。

3年目のブレーク 黒原拓未
20試合 1勝2敗 防御率1.46 24回2/3 31奪三振

20試合で投げてプロ初勝利もマークしました。注目は、イニング数よりも三振を奪った数が多いこと。

青山高治 キャスター
ああ、三振のイメージがありますね。

石田充 アナウンサー
三振にまつわる数字を調べました。セ・リーグで20試合以上投げているピッチャーの奪三振率です。9イニング投げると、いくつ、三振を取るかという目安の数字ですが、トップは栗林投手、2位に黒原投手が入っています。

セ・リーグ “奪三振率” ランキング
(※ 9イニングでいくつ三振を奪うか ※ 20試合以上)
1 広島 栗林 12.07
2 広島 黒原 11.31
3 中日 橋本 11.27
4 巨人 バルドナード 11.20
5 中日 松山 11.05
6 広島 塹江 10.62 7 広島 森浦 10.61
8 巨人 ケラー 10.00
参考
ロッテ 佐々木 10.56
中日 マルティネス 8.42

黒原投手は、佐々木朗希 投手や中日の ライデル・マルティネス 投手より上の奪三振率ということになります。

田村友里 キャスター
8人中、4人がカープなんですね。

石田充 アナウンサー
そう。気づきましたね。もう2人にも注目なんです。サウスポーの3人(森浦大輔・黒原拓未・塹江敦哉)が、奪三振率10以上というのもすごいんですが、さらにこの3人には共通点があります。

リリーフを支える “左腕三銃士”
(被打率)森浦 黒原 塹江
vs. 右打者 .225 .140 .222 右打者に強い
vs. 左打者 .296 .256 .271

右バッターと左バッターの被打率、つまり打たれる確率を見てみますと、サウスポーなんですが、「右バッターにより強さを発揮するサウスポー」なんです。左ピッチャーですが、右バッターに強いということなんです。

25日からのヤクルト戦には注目の相手がいます。サンタナ選手(31)です。先日、来季以降の3年契約を結んで、この額(14億3000万円)!

打率.313(セ 1位)、打点38(セ 1位)、ホームラン11(セ 3位)もすごいんですが、サンタナ選手には覚えておきたい数字があります。

ヤクルト 右打 サンタナ選手(31)
vs. 右投手 打率.287
vs. 左投手 打率.368 左投手に強い

サンタナ選手は「左ピッチャーにものすごく強い右バッター」なんです。25日からのヤクルト3連戦では、この対決があるのでしょうか。右バッターに強い “サウスポー三銃士” との対決があれば、どっちが強いのか、楽しみです。

(RCC「イマナマ!」カーチカチ!テレビより)

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