東京の悔しさを『パリに絶対つなげる』 五輪出場内定 女子競歩・藤井菜々子選手 エディオン陸上競技部

TSSテレビ新広島

陸上競技の話題です。
女子競歩でパリオリンピック出場が内定しているエディオン女子陸上競技部の藤井 菜々子選手の思いに迫ります。

<日本選手権後 2月18日>
「きょう自己ベストを出すことができたので、やっとスタートラインに立てたかなと思います」

今年2月に行われた競歩の日本選手権。
その大会で優勝し、パリへの切符をつかんだのが、エディオン女子陸上競技部の藤井 菜々子選手です。

【藤井 菜々子 選手】
「日本選手権で派遣設定記録というものを突破して、パリ五輪の内定をつかむところをブダペスト世界陸上が終わってから、そこにすごく集中してやってきたので、ここからがスタートだなと思ったし、ここからスタートラインに立って、また頑張りたいなと、すごく思いました」
(※派遣設定記録―日本陸連が定める五輪決勝進出レベル)

小学校3年生から陸上のクラブチームに所属し、地元の駅伝大会では優勝。
幼いころから中長距離で頭角を現し、駅伝を走るため長距離の名門校に入学しました。
そんな彼女が競歩と出会った意外なきっかけとは…。

「高校2年生のときに足を怪我してしまって、そこからリハビリを兼ねて競歩の練習を少しずつ始めました。走りたいなという気持ちはあって、正直、競歩よりも走るほうを頑張りたいなと当初は思っていました」

競歩を始めてわずか2か月後のインターハイでいきなり優勝。
翌年、社会人となってからも多くの大会で結果を残しました。
それでも、パリへの道のりは日々試行錯誤の繰り返しだといいます。

【藤井 菜々子 選手】
「練習メニューを一応、自分で立てているので、そこで月の平均を計算しながら、1日の練習量を決めています。結構、歩く日だと30~40キロくらい行く日もあります、ベースは20キロくらいで、歩きこむときは30~40キロ。トップ選手になるにはもう一段階、二段階力をつけないといけないと思っていて、根本的なスピードだとか、持久力がまだまだ世界のトップ選手と比べると劣っているなと感じるので、少しでもトップに近づけるように、修正していきたいなと思います」

初めて出場した3年前の東京オリンピックでは…

<東京オリンピック競技後>
【藤井 菜々子 選手】
「悔しいです、すごく悔しいです。8位入賞を目標にやってきたので、すごい悔しい、次の『パリに絶対つなげるぞ』という思いがこみ上げてきました」

想像を超えるレベルの高い選手たちのプレーに圧倒され、13位という結果で、悔しさを滲ませた藤井選手。

【藤井 菜々子 選手】
「経験してみて、ほかの世界陸上とかアジア大会と比べると、選手の顔つきが違うというか雰囲気も違いますし、4年間かけてきた思いというのが、それぞれの選手が強くて、やっぱりほかの世界大会と一味違うなと思いました」

右も左もわからなかった3年前。しかし、今年はあのときの経験を糧に違う思いで特別な舞台へ。東京オリンピックでの悔しさを晴らすレースはおよそ2か月後に迫っています。

【藤井 菜々子 選手】
「東京オリンピックは、あまり出し切ったなとか、やりきったなというレースができずに終わってしまったなという感じがあるので、パリオリンピックでは東京オリンピックから少しでも成長して、そして、順位も東京オリンピック以上の順位でゴールできるように悔いなく楽しく歩けたらいいなと思います」

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