ダイハツ 星加宏昌副社長、「再発防止を徹底することがわれわれの使命」

by 編集部:谷川 潔

ダイハツ工業 代表取締役副社長 兼 品質統括本部長 星加宏昌氏

国交省が基準適合性の確認結果を発表

ダイハツ工業は6月25日、同社の型式指定申請不正行為の車種に対する国土交通省の基準適合性の確認結果が出たことを受けて深くお詫びをするとともに、ダイハツ「グランマックス トラック」、トヨタ「タウンエース トラック」、マツダ「ボンゴ トラック」、約2万3000台の基準不適合について発表した。

上記3車種についてはリコールをすることを公表したほか、そのほかの車種やエンジンについては道路運送車両法の基準に適合となり、国交省による基準適合性の技術的な検証が完了したことを報告した。

25日夕方からは国交省の発表などを受け、ダイハツ 代表取締役副社長 兼 品質統括本部長 星加宏昌氏、コーポレート統括本部 担当部長(広報担当) 吉野恵実氏、広報室 室長 近藤文彦氏がオンライン説明を行なった。

「再発防止を徹底することがわれわれの使命」

星加副社長は、3車種以外は道路運送車両法の基準に適合となったことを報告。3車種については、そもそもタイマー着火による不正試験が行なわれており、基準適合性を確認していた。その中で新たに「後面衝突時における燃料漏れ防止の基準」の部分で、バッテリの固定具が外れ、所定位置を保持できなくなるおそれがあるということが判明したという。

星加副社長は「バッテリが動いてショートして火災に至ることはない」とし、固定具を見直して対応する。また、この3車種については型式指定が取り消されているが、法規対応をしっかりして再度型式指定の取得を目指していく。リコールはすでに市場に存在する車両についての対応となる。

現在、ダイハツが生産・販売を再開できていない車種は、上記3車種とロッキー、ライズのハイブリッドのみになる。ロッキー、ライズのハイブリッドについては部品の関連もあるためとし、すでに7月17日の再開が発表されている。生産・受注・販売に関しては、「来月、再来月で部品がそろい、受注も動向もあるが8月くらいからフル生産に戻ってくるだろう」との見通し。

星加副社長は、「再発防止を徹底することがわれわれの使命」と語り、再発防止の三つの誓いを実行する中で3車種の型式再取得を進め、新しいクルマなど次のステップへ進めていく。

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