職員室の引き出しから7万5000円を盗む…被害発覚後、校長の靴箱にこっそり戻す 懲戒免職の30歳男性教諭「動機は自分でもわからない」札幌市立中学校

札幌市教育委員会が入るビル

去年12月、札幌市内の公立中学校で、職員室の同僚教諭の机から現金7万5000円を盗んだとして、札幌市教育委員会は30歳の男性教諭を懲戒免職としました。

懲戒免職となったのは、札幌市手稲区にある市立星置中学校の30歳の男性教諭です。
札幌市教委によりますと、男性教諭は去年12月29日午前9時ごろ、職員室の同僚教諭の机の引き出しに保管されているポーチから現金7万5000円を盗みました。

年が明けてから同僚教諭が現金がないことに気づき、警察に被害届を提出。
警察が窃盗事件として捜査を進めていたところ、1月21日に校長の靴箱に差出人不明の封筒が置かれていて、中に7万5000円が入っていたということです。

その後、男性教諭は2月24日に被害にあった同僚教諭に盗んだことを打ち明け、この同僚と共に管理職へ報告しました。

札幌市教委によりますと、男性教諭は現金が机の中にあることは知っていて、盗んだ時は、職員室に他の教諭や職員はいなかったということです。

男性教諭は、当時中学3年生のクラスの担任をしていましたが、2月29日以降からは出勤していません。

市教委の聴き取りに対し、男性教諭は「動機は、自分でもわからない」と話し、現金についても「使っていない」などと説明しているということです。
また借金などの金銭的な問題や、同僚教諭への恨みはないということです。

処分を受けて男性教諭は「多くの方々にご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありません。教諭としての自覚と責任感に欠け、決してあってはならない行為であり、かかわっている子どもやお世話になっている職員のみなさまの信頼を裏切ってしまった」などと反省しているということです。

札幌市の山根直樹教育長は「不祥事の根絶に向け、法令順守及び服務規律確保の徹底について、より一層取り組み、市民のみなさまの信頼回復に努めていく」とコメントしています。

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