神奈川県は、ツキノワグマが誤ってわなで捕まった時に、専門業者へ殺処分などを依頼する手続きを迅速化する考えを示しました。
25日に開かれた県議会の一般質問に対する答弁のなかで明らかにされました。
質問などによりますと、食害を起こすシカやイノシシを捕まえるためのわなに、誤ってツキノワグマがかかる錯誤捕獲が、去年は県内で9件ありました。
このうち、7頭が殺処分され、2頭はそのまま逃げたということです。
捕まったクマへの対処は、県や市町村などが協議して決めますが、発覚から判断まで16時間ほどかかった事例もあり、現場で危険な状態が長時間続くことが課題となっているということです。
県の安全対策について尋ねた議員に対し、環境農政局長は「これからは錯誤捕獲の一報が入った段階で県が専門業者に出動を依頼する。 依頼する業者は麻酔銃の使用経験が豊富な専門業者とし、まず麻酔銃を活用することで速やかに安全を確保する」と答弁しました。
県の担当者は「業者への依頼手続きを変えることで混乱が無いよう、市町村や関係者にも伝えていく」としています。