【松本サリン事件30年】「きょうも生きて頑張っている」地下鉄サリン事件の被害者が献花「今も後遺症、苦しんでいる。忘れないでほしい」

松本サリン事件の発生から6月27日で30年です。25日、同じオウム真理教が起こした地下鉄サリン事件の被害者の男性が現場周辺を訪れ、花を手向けました。「今も苦しむ被害者がいることを忘れてほしくない」としています。

松本サリン事件が発生した住宅地を訪れたのは、京都市に住む阪原淳さん(57)です。事件後に整備された公園で花を手向け、犠牲者を悼みました。

阪原淳さん:
「亡くなられた方のご冥福と、まだ苦しんでいる方がそういうことがなくて済むように。それと生かしてもらっていると思いますので、頑張って生きますと」

阪原さん自身もオウム真理教が起こした地下鉄サリン事件の被害者です。

松本サリン事件は30年前の1994年6月27日に発生。北深志の住宅地に猛毒のサリンがまかれ、死者8人、重軽傷者は600人以上にのぼりました。

翌年3月に発生した地下鉄サリン事件の後、オウム真理教の犯行と特定されました。

通勤中に地下鉄サリン事件に巻き込まれ、目や体が疲れやすいなどの後遺症を抱えているという阪原さん。今も多くの被害者が苦しんでいることを伝えたいとしています。

阪原淳さん:
「事件を風化させないということもありますけど、まだ『被ばく』被害者は生きて、きょうも頑張って生きてるんです。いろんな後遺症があると思うんですが、その事実をちゃんと伝えないと、知ってもらわないといけない」

26日からは地元町内会が公園に献花台を設ける予定です。

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