「124人」という数字。何の人数かというと、2024年4月末から23日までに大分県内で熱中症の疑いで搬送された人数です。
暑さが本格化する前のこの梅雨時期も熱中症に注意が必要です。
70代
「まだそんなに暑くない。(気を付けるのは)7月の日がカンカン照るころ」
20代
「特に気にしていない。まだ時期的に大丈夫なのかなとは」
佐藤アナウンサー
「午前9時半の大分駅前です。こちらの掲示板には気温は23度とそこまで高くありませんが湿度は93%となっています」
本格的な暑さを前にいま、まさに注意が必要なのがいわゆる「梅雨型熱中症」です。
県も、この「梅雨型熱中症」に警鐘を鳴らします。
大分県福祉保健部 健康政策・感染症対策課 池邉淑子課長(医師)
「同じ気温でも湿度が高いと熱中症になりやすくなる。特にこの梅雨時期はご自宅での熱中症発症を本当に気を付けてほしい」
年々深刻になる夏の暑さ。
政府は、これまで発表していた熱中症警戒アラートに加えて、この春から過去に例のない危険な暑さで健康に重大な被害が出る恐れがある場合に熱中症特別警戒アラートを発表するとしています。
これに伴い、各自治体では公共施設やショッピングセンターなどを誰もが無料で利用できる一時避難所「クーリングシェルター」に指定。
大分市では荷揚リンクスクエアやコンパルホールなど26の施設が開放されています。
まだ暑さに慣れていないこの梅雨時期、熱中症にならないためにいまからできることとは?
暑くないからといって油断は禁物です。
梅雨時期にも危険な熱中症についてみていきます。
梅雨時期の熱中症カギを握るのは「湿度」です。
この時期は湿度が高いですよね。
空気がジメっとしているのでのどの渇きに気付かないケースが多く自覚がないまま脱水症状になる場合があるんです。
この自覚がないというのが梅雨時期ならではの注意すべきポイントなんです。
では梅雨の時期に熱中症にならないために何を意識するべきか。
まずは、「湿度管理」です。
県のまとめによると九州北部が梅雨入りした6月17日からの1週間で熱中症疑いで搬送されたのは10人です。
そのうち4割が自宅で発症したそうです。
家の中での発症も含んでいますので、屋内にいるから安心というわけではないんです。
また、この時期は暑くないと思ってエアコンをつけない人も多いかもしれませんが室内でも湿度は高くなります。
除湿機能などで湿度を下げ、汗の蒸発をうながしてください。
そして、自覚がないと忘れがちなのがこまめな休憩です。
VTRで紹介したもののほかに県が独自で気軽に利用できる休憩場所を設けています。
それが「熱中症一時休憩所」です。
このようなのぼりやポスターが目印です。
県が10年前から設置を始めていて、公共施設や公民館薬局などエアコンがあり座れる休憩場所が現在657カ所あります。
これまでは7月から9月ごろにかけて設置していましたが今年からは期間を延ばしました。
年々深刻になる暑さに対応したということです。
そして、もう一つ、暑くないと忘れがちなことは、「水分補給」。県健康政策・感染症対策課で医師の免許を持つ池邉淑子さんは「真夏に比べて梅雨時期はそこまで激しく汗をかいていない塩分よりとにかく水分をこまめに摂取してほしい」としています。
梅雨の時期は日差しがないからといって油断しがちです。
自覚がないからこそ基本的な熱中症対策を「意識的に」行っていきましょう。