キャンプで防災食作り体験しよう 30日真備、小学生家族が対象

デイキャンプで使う道具を点検する松本さん

 西日本豪雨で大きな被害を受けた倉敷市真備町地区の子ども交流グループ「がくまび」が30日、小学生家族を対象にした「ぼ・う・さ・いデイキャンプ」を初めて開催する。初回は、避難時に手軽にできる防災食作りを体験。今後も定期的に開催し、防災に役立つ知識や技術を楽しみながら学び、地区の対応力を底上げする。

 30日は、川辺地区まちづくり推進協議会かわべっ子支援部と共催。同市真備町川辺の小田川河川敷で、ご飯を袋に入れてケチャップライスを作ったり、パン生地を練って棒に巻き付けて焼いたりと、包丁などの調理器具を使わず簡単にできる防災食を作る。

 アルミ製の飯ごうやガスこんろ、鍋といった非常時の持ち出し用にまとめておくべき調理グッズも展示。簡易トイレの利用体験なども検討している。

 「がくまび」は豪雨で被災した子どもたちの孤立化を防ごうと2019年から、岡山県内外の大学生ボランティアと地区住民が連携して運営。鬼ごっこ、工作などの交流行事を展開してきた。

 防災キャンプを発案したのは、代表の松本竜己さん(59)=同市。自身が素案づくりに携わった地区防災計画(5月策定)に、災害に備えてキャンプ用品などを準備しておく必要性が盛り込まれたのを受け、アウトドアの趣味を生かして企画した。

 「キャンプのスキルや道具は、災害時に大いに役立つ。気軽に参加してほしい」と松本さん。初回の参加者の要望などを踏まえて秋にも、テーマを変えて防災キャンプを開催する計画で「親子で防災について考えるきっかけにしてもらえるよう、内容を充実させたい」と話している。

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