警察官としての自負あったが、心が弱かった…好意寄せる知人女性に不同意わいせつ 被告の51歳男、起訴内容認める 鹿児島地裁初公判

 40代知人女性にわいせつな行為をしたとして不同意わいせつの罪に問われた、元鹿児島県警本部警備部公安課課長補佐の警部、無職の男(51)=鹿児島市上福元町=は25日、鹿児島地裁(松野豊裁判官)の初公判で「間違いありません」と起訴内容を認めた。検察側は懲役1年6月を求刑し、即日結審した。判決は7月10日。

 検察側は冒頭陳述で、女性への好意から、路肩に停車中の車内でわいせつな行為に及んだと指摘。論告では「性的欲求を満たすための身勝手な犯行。女性は逃げ場のない車内で被害に遭い、恐怖感や絶望感など精神的苦痛は大きい」と非難した。その上で「警察に対する信頼を失墜させるなど結果は重大」と述べた。

 弁護側は「突発的な感情から行為に及んだが、自身の行動を後悔、反省している。自ら警察官を辞職し既に一定の社会的制裁を受けている」として執行猶予付きの判決を求めた。

 被告は被告人質問で「女性を傷つけてしまい申し訳ない。心が弱かった。警察官として23年間一生懸命やってきたという自負があったが、自分の人生を考え直して信頼を取り戻せるようにしたい」と述べた。

 起訴状などによると、被告は3月15日午前0時~同30分ごろ、県内で知人女性の体を触るなどのわいせつな行為をしたとされる。

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