新紙幣が発行されても、今まで使っていたお札は使える? 新手の詐欺にも要注意!

20年ぶりとなる新紙幣の発行が、目前に迫りました。新しく発行される紙幣の素朴な疑問について、ファイナンシャルプランナーの川手康義さんがお答えします。

20年ぶりとなる新紙幣の発行が、目前に迫りました。新しく発行される紙幣の素朴な疑問について、ファイナンシャルプランナーの川手康義さんがお答えします。

Q. 今まで使っていたお札は、これまで通り使えますか?

「新紙幣が発行されても、今まで使っていたお札はこれまで通り使えますか? また、いつまで使うことができるのでしょうか?」

A. 現在発行されているお札が使えなくなることはありません

新紙幣が発行された後も、現在発行されているお札が使えなくなることはありません。 お札は、法律で無制限の強制通用力があることが定められており、法令に基づく特別な措置がとられない限り、通用力を失うことはないからです。 そのため現在発行している種類のほか、既に発行されなくなった種類を含め、現在22種類の紙幣が有効とされています(2024年6月18日現在)。 ちなみに「法令に基づく特別な措置」は過去3回発動されています。 ・関東大震災後の焼失兌換券の整理(1927年<昭和2年>) ・終戦直後のインフレ進行を阻止するためのいわゆる新円切り替え(1946年<昭和21年>) ・1円未満の小額通貨の整理(1953年<昭和28年>) また、新紙幣発行に関連する詐欺が発生することも考えられますので注意が必要です。 「今の紙幣が使えなくなる」「旧紙幣を新紙幣に交換するので自宅に伺う」「旧紙幣を回収するので指定する口座に振り込んでください。振り込まれたお金は新紙幣で返します」などといった電話やメールを受けたら詐欺を疑い、家族や警察に相談することをお勧めいたします。 〈参考〉 ・日本銀行 ・国立印刷局 ・長野県警察

川手 康義プロフィール

CFP・1級FP技能士。製薬会社に勤務し、お金にも詳しいMR(医薬情報担当者)として活躍。日本FP協会に所属しており、協会会員向けの研修会や一般の方へのセミナーの企画・運営活動にもボランティアとしてかかわる。 (文:川手 康義(ファイナンシャルプランナー))

© 株式会社オールアバウト