精巧な和菓子の木型 一堂に展示 岩手・盛岡駅前のギャラリーで開催

明治時代以降、和菓子作りに使われた木製の型などを一堂に集めた展示会が岩手・盛岡駅前のギャラリーで開かれています。

美しい和菓子を同じ形で数多くつくることができるようにと生み出された様々な木型には、四季の花や縁起物が精巧に彫り込まれていて、それ自体がまさに芸術品です。

盛岡駅前のビルに5月にオープンした「ギャラリー夢林」では今、菓子の木型やそれを使って作った張り子細工など150点を集めた展示会が開かれています。

明治から昭和に使われた菓子の木型を趣味で集めてきたのは、このギャラリーを開いた医師の櫻井伴子さんです。

かつて和菓子の文化が根付く石川県金沢市で暮らしたことから、その魅力にのめり込み、古道具店や人伝いでコレクションを重ねてきました。

最も数が多いのは「鯛」の木型で、うろこ一つ一つが繊細に彫られています。
主にお祝い事や季節の行事の引き菓子用に使われていたということです。

中條奈菜花アナウンサー
「会場にはこの木型を使って和紙で和菓子を再現した作品もあります。このように立体的なので、実際の和菓子をイメージすることができます」

張り子細工は櫻井さんが和紙を重ね、菓子に見立てて作ったものです。
お祝いの席をイメージし、様々な張り子細工を華やかに飾りつけたコーナーも設けられていて、訪れた人が見入っていました。

訪れた人
「今こういうお菓子を作っているところが少ないので、珍しいなと思って。すごくきれいなだと思った」

もりおか静眠堂医院 櫻井伴子院長
「昔の人たちがお菓子を通して四季を感じ、行事ごとに喜びを感じていたんだと思う。こういう文化があったということを思っていただければありがたい」

「ギャラリー夢林」は日曜から火曜にオープンしていて、菓子木型の展示会は6月30日まで開かれています。

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