【帝王賞予想】充実一途のコース巧者ノットゥルノ 再度のJpnⅠ獲りで完全復活だ

ⒸSPAIA

上半期のダート総決算

2024年6月26日(水)に大井競馬場で帝王賞(JpnⅠ・ダート2000m)が実施される。史上初の3連覇に挑むメイショウハリオをはじめ、ドバイワールドカップで4着と健闘したウィルソンテソーロ、今回と同舞台のJBCクラシックを制したキングズソード、前走の川崎記念でJpnⅠ初制覇を果たした川崎のライトウォーリアなど、上半期のダート“帝王”決定戦にふさわしい実績馬が集結した。過去10年の傾向から勝ち馬を導き出す。

☆人気
1番人気が【1-4-2-3】で連対率、複勝率は高いものの、直近8年で未勝利。2番人気は【3-1-2-4】で過去10年では最多の3勝、3番人気は【2-1-1-6】だった。

☆所属
JRAが全10勝を含む連対馬19頭(栗東18、美浦1)と圧倒的にリード。地方馬は2021年2着の大井所属馬ノンコノユメが唯一連対している。

☆年齢
4歳馬が4勝を含む8連対でトップ。5歳馬が5連対、6歳馬が3連対で続く。以降は7歳馬が2連対、8歳馬と9歳が各1連対だった。

実績面は連対馬20頭中14頭が大井2000mで連対実績があり、残る6頭中4頭は大井初出走だった。脚質は【逃げ0-先行13-差し5-追込2】と、好位で立ち回れる馬の活躍が目立つ。

ノットゥルノが帝王の座に輝く

◎ノットゥルノ
今年は重賞2勝と勢いを取り戻した栗東所属の5歳馬。特に前走の名古屋グランプリは、8馬身差で押し切り、レコードVを飾った。過去10年で前走1着馬は4勝をマークしており、大井2000mはジャパンダートダービー勝ちを含め【1-2-0-2】と得意。前々で立ち回れる強みがあり、3年続けて前走国内重賞組が制している点も合致。今の充実ぶりなら2度目のビッグタイトルに期待できる。

◯ウィルソンテソーロ
美浦所属の5歳馬。昨年秋はGⅠでレモンポップ、ウシュバテソーロを相手に2着と好走し、前走のドバイワールドカップでは4着と善戦した。大井2000mで連対実績があり、先行、差しと自在に立ち回れる点は大きな魅力。前走海外組は過去10年で2勝をマークしており、ここ2年は連続して2着に入っているのも好材料。川田将雅騎手とのコンビでは3勝3勝と好相性で、名手の手綱さばきでJpnⅠ初制覇を狙う。

▲セラフィックコール
栗東所属で、勝率19.0%と好相性の4歳馬。前走の川崎記念はキックバックを気にした影響が響いた。大井は初めてだが、右回りは4戦4勝と相性が良く、広いコースになるのも明らかにプラスだ。前走で5着以内は【9-9-8-57】と馬券圏内率は高く、自慢の末脚を繰り出して上位に加わってくる。

ほか、3連覇に挑むメイショウハリオはサウジカップでの取り消しがあり、状態面がポイントになる。ただ、実績面では最上位の存在だけに軽視は禁物だ。

キングズソードは昨年秋に同舞台で行われたJBCクラシックの勝ち馬。今年はマイル戦で5、4着に敗れたが、実績のある大井2000mに替われば上位をにぎわす存在になる。

ディクテオンは追込脚質の分、展開が鍵を握るが、2走前の川崎記念で0秒2差の4着と好走した。持ち味が生きる流れになれば馬券圏内に食い込んでもいい。

地方馬では大井のサヨノネイチヤに注目だ。デビューから【12-2-0-0】と堅実。3走前にのちの川崎記念覇者ライトウォーリアを撃破している。JRAの強敵相手にどこまでやれるのか楽しみだ。

ライトウォーリアも着実に力をつけている。逃げ馬の連対実績はないが、今回もマイペースで逃げることができれば高配当を演出してもおかしくない。

《ライタープロフィール》
菊池 敬太
サンケイスポーツで南関東競馬を中心に予想とコラムを掲載。近況のレース内容や傾向、データのほか、現場取材などで集めた情報をもとに高配当を狙っている。



© 株式会社グラッドキューブ