時効まで「残り5年」別府ひき逃げ事件の八田容疑者 大阪西成や関東での“目撃証言” 情報提供は5000件超えるもいまだ手がかり掴めず

大分・別府市で起きた大学生死亡ひき逃げ事件は、事件発生から6月29日で2年が経とうとしている。事件の容疑者として全国で重要指名手配されている八田與一(はった よいち)容疑者だが、いまだ足取りが掴めていない。ABEMA的ニュースショーがこれまで取材した中で得た目撃証言を改めて紹介する。

【映像】大阪・西成での八田容疑者の目撃証言

そもそも八田容疑者は事件後どのようなルートで逃走したのか。元徳島県警警部の秋山博康氏は「逃走する被疑者の心理というのはとにかく発生現場、自分が犯行した現場から離れようとする。次の逃走先というのを考える」と解説すると「そうなるとお金がいる。ここ(現場)から家のほうへ逃走したと思う」と、自宅に立ち寄って金など逃走に必要な準備をして県外に逃走したのではと予想した。

仮に自宅から県外に逃走したとすると、別府から少しでも離れたいとするのが逃走者の心理で「北上したはず」と推理。自宅に近い駅の時刻表を確認すると小倉方面に向かう列車が2本あり、しかも夜は無人駅だという。では、そこから八田容疑者はどこへ向かったのか。

秋山氏がヒントとするのが、八田容疑者がかねてから関心を寄せていたという大阪西成だ。身分証がなくても携帯を入手でき、日雇いの仕事も多数あり、街には事情を抱えた人も多い。ポイントは身分証不要で偽名でも働くことが可能な点だ。地元の不動産業者は「保証人なし、保証会社なし、すべてなし。身分証なしでも入れるような物件は全国で一番多いと思う。西成っていうところは」と西成の特殊な事情について語った。

2024年1月28日放送のABEMA的ニュースショーで秋山氏が取材した、八田容疑者に似た男を目撃したという人物は「絶対というのはないけど」と前置きしながらも「TikTok見ていて八田(容疑者)の顔は覚えているから。『これ八田や』と俺は思ったから、すぐ追いかけて、途中で見失ってしまった」と振り返った。見た目については「ずっと下向いて歩いて、荷物もけっこう持っていた。リュック背負って。でっかい袋、(中身は)着替えかなんかわからないけど」「作業着着ていた。タオルを巻いていた」と説明した。

さらに、2023年6月18日放送のABEMA的ニュースショーによる取材では、東京新宿で八田容疑者に似た人物の目撃情報が寄せられている。

「花園神社の前で、八田容疑者に似た人物とすれ違った。目がそっくりだった。ホスト風の格好をして、スマホで今日出勤するかどうかなどの話をしながら去っていった」(目撃者の男性)

また、八田容疑者の知人への取材で、八田容疑者は学生時代、歌舞伎町でホストのアルバイト経験があったということも判明している。ホストクラブで身分を偽って働いている可能性はあるのか、歌舞伎町の現役ホストに話を聞いた。

「大手だったら身分証がないと体験入店もできない。BARもだいたい寮があるが、後者だったら正直、身分証がなくても働ける」(NUMBER ONE・生駒卓也さん)

一方で、小さな店での採用事情は不明だという。

「マイナー店だったら、もしかしたら身分証なしで雇わせて、寮も1Kに6人とかあるかもしれない。ただ、もうたぶんないと思う」(CLUB ALL WHITE・神谷水絃さん)

これまで全国からおよそ5000件の情報が寄せられているが、現時点で逮捕には至っていない。八田容疑者は身近に潜んでいる可能性があり、警察をはじめ遺族らはどんな些細なものでも情報を寄せてほしいとしている。

情報提供は別府警察署(0977-21-2131)まで。X(旧Twitter)の番組公式アカウント(@News_ABEMA)のダイレクトメッセージでも情報を募集している。

(『ABEMA的ニュースショー』より)

※この記事は、2024年2月1日に掲載した記事を再編集したものです。

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