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倉敷市真備町地区や近隣の17カ寺でつくる「真備町仏教会」は、2018年の西日本豪雨の犠牲者を追悼し、復興を祈願する7月6日の合同法要「万灯会」を、七回忌に当たる今年限りで終える。宗派を超えた追悼は、住民の心の支えにもなってきた。会員たちは「多くの人で節目の祈りをささげてほしい」と参加を呼びかけている。
万灯会は、仏教会に所属する真言宗、日蓮宗、浄土真宗、曹洞宗の僧侶が参加し、祭壇に向かって般若心経を唱える。檀家(だんか)や住民が自由に参加でき、焼香を行うほか、紙に追悼の思いをしたためてあんどんを仕立てる。
豪雨から3年目の20年にスタート。「かつてない規模の災害。寺も住民も慰霊の気持ちを寄せ合おう」と各寺から声が上がり、葬祭式場エヴァホールまび(同市真備町箭田)の協力を得て取り組んできた。
地区内では、豪雨で決壊した小田川と高梁川の合流点付け替え工事が3月に完了。地区内の復興関連のハード対策が着実に進む中、七回忌の節目で法要を終えることにした。真備地区まちづくり推進協議会連絡会の野田俊明会長(76)は「住民が慰霊し、復興への思いを一つにできる場だった」と感謝の意を示す。
「慰霊の気持ちに変わりはない」と仏教会の会長を務める吉備寺(同)の杉岡正規住職(60)。十三回忌には万灯会を検討する考えで「災害を胸に刻み、来年以降もそれぞれの寺で慰霊や地区再生の祈りを続ける」と話す。
万灯会は6日午後7時からエヴァホールまびで開催する。雨天決行。問い合わせは事務局の大圓寺(086―698―5468)。