泌尿器疾病手術...時短、負担軽減へ 大原綜合病院、最新機器導入

新機種を使って行われた手術

 福島市の大原綜合病院泌尿器科・泌尿器内視鏡外科は、前立腺肥大や尿路結石に対応する最新の手術機器3機種を導入した。同病院によるといずれも東北や県内で初導入で、中高年男性が多くかかる泌尿器疾病に対し、手術時間の短縮や合併症のリスク低減など、より高度で安全な治療が可能になるという。

 前立腺肥大の手術と尿路結石の砕石手術に使う機器を更新した。一つ目はこの両方の手術で使えるレーザーメスで、一般的な医療機関では出力60ワットの機器が多く導入されているが、最大120ワットの出力が可能なため、砕石などにかかる時間が短縮でき、手術時間が長引くことで高まる合併症のリスクも減らせるという。

 二つ目は、肥大した前立腺組織を細切・吸引しながら体外に排出するモーセレータという機器。刃の部分が使い捨てできるため切れが良く、効率よい切除が可能という。三つ目は砕石の際、腎臓への圧力をコントロールするシステムで、合併症のリスクを減らせるという。いずれも県内初導入の機種で、レーザーメスとモーセレータは東北でも初という。

 同病院はこれらの機器を使い、24日に前立腺肥大、25日に尿路結石の砕石手術を行った。泌尿器科・泌尿器内視鏡外科の吉田純也主任部長(52)は「最新の機器を使って手術時間の短縮や患者の負担軽減につなげ、安心の医療を提供していきたい」と話した。

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